研究課題/領域番号 |
10301015
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田島 公 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (80292796)
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研究分担者 |
橋本 政宣 東京大学, 史料編さん所, 教授 (50013280)
加藤 友康 東京大学, 史料編さん所, 教授 (00114439)
石上 英一 東京大学, 史料編さん所, 教授 (40092134)
北 啓太 宮内庁, 書陵部, 編修課長(研究職)
吉岡 眞之 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 教授 (90290858)
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キーワード | 東山御文庫 / 禁裏文庫 / 禁裏本 / 京都御所 |
研究概要 |
1 宮内庁書陵部が撮影し、本年度新たに公開した東山御文庫本マイクロフィルムのデータを一昨年度及び昨年度に作成した「東山御文庫本マイクロフィルム目録(稿)」(勅封番号順・五十音順)に増補し、20世紀に公開された全ての東山御文庫本マイクロフィルム目録を完成した。更に侍従職の許可を得て、本年度新公開分のマイクロフィルムのデュープフィルムを購入し、昨年度までに購入した勅封番号順のマイクロフィルムに接続して増補した。 2 東山御文庫本『古官庫歌書目録』や岩瀬文庫本『官庫目録』などを従来から知られていた大東急記念文庫本『禁裡御蔵書目録』と比較分析し、万治4年(1661)の内裏焼失以前における近世禁裏文庫(「古官庫」)の蔵書状況を解明した。また万治4年の禁裏文庫焼亡の際に焼失しなかった書籍の存在も確認した。 3 東山御文庫や京大学附属図書館に収蔵される霊元天皇以降の禁裏文庫の蔵書目録を分析し、18世紀前半の禁裏文庫の蔵書形態を復原した。禁裏文庫の小目録(折紙)と大きな蔵書目録との関係の解明も行った。 4 明治以降の東山御文庫御物の来歴(近代における「東山御文庫」の形成過程)、明治大正期における史料編纂掛の謄写本・影写本の作成過程、それに関連した編纂所所蔵「東山御文庫蔵書目録」の性格、を解明した。 5 東山御文庫収蔵の史料に関して個別研究を行い、その成果は個別論文・史料紹介の他、『東山御文庫御物』IV・V(毎日新聞社)の所蔵品解説に反映させた。 6 3年間の研究のまとめとして、上記1のデータベースと近世禁裏文庫や近代の東山御文庫の形成過程・変遷を明らかにした論文、東山御文庫の調査関係史料、東山御文庫本の史料紹介を中心とした報告書を作成した。
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