研究分担者 |
金山 寛 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90294884)
牛島 照夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10012410)
今井 仁司 徳島大学, 工学部, 教授 (80203298)
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
河原田 秀夫 千葉大学, 工学部, 教授 (90010793)
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研究概要 |
1.流体中の物体が流れから受ける力である抗力・揚力を正しく求めることは実用上重要なことである.この数値計算に整合流速法に基づく有限要素法を用いて,定常問題に対してはすでに誤差評価を与えていた.今年度は,非定常問題問題に対して,誤差評価を与えることができた.すなわち,カルマン渦列が発生する場合など,物体が流れから受ける力は,刻々変化する.その時間変化を自乗平均誤差で最良評価を与えることができた.最大値誤差では,流速にバブル付き四面体要素,圧力に四面体要素を用いる場合などには,最良誤差評価が得られたが,一般の場合には,まだ,得られていない.この点に関しては,現在,研究中である. 2.その他の成果は次のとおりである. (1)自由境界問題に多倍長計算が有効であることを確認し,その高速並列化を行った. (2)2次元導波路での波動問題を内部領域と外部領域に分けて解を接続する方法で解析し,収束結果を得た. (3)3次元渦電流問題に現れる連立一次方程式の解法にBiCG法系統のスキームが有効であることを調べた. (4)油濁の沿岸生態系への影響をシミュレーションする数理模型を構築し,シミュレーションを行った. (5)自由境界問題に対して符号付き距離関数を用いる新しい数値計算アルゴリズムを提案した. (6)平面上の複数の渦の相互作用を数値解析的手法と数学解析的手法により解析し,渦の挙動を調べた. (7)行列の最大固有値に対する効率的精度保証計算法を提案しその有効性を実証した. (8)吸収現象を伴う自由境界問題の数値解析法を構成し,数値計算を行った. (9)ポアッソン方程式に対して有限要素法代用電荷法結合解法を作成し,翼周り流れの計算を行った.
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