離散幾何解析学の基礎的研究と応用

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 10304011
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 砂田 利一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20022741)
• 研究分担者: 長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483) ; 斉藤 和之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60004397) ; 小谷 元子 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50230024) ; 浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679) ; 黒木 玄 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10234593)
• キーワード: 離散的ラプラシアン / 結晶格子 / ハーパー作用素 / 中心極限定理

研究概要

離散幾何解析学の主要課題である離散的ラプラシアンの基礎的研究を行い,結晶格子上の乱歩の時間無限大における漸近挙動,特にlarge devtutionの研究を行った。特にペロン・フロベニウス根との関係を明確にし,L^2-スペクトルの外側にある一般化されたスペクトルと関連づけることに成功した。さらに結晶格子上のハーパー作用素に関する中心極限定理の証明,スペクトルの端点の磁束パラメータに関する連続性についても成果を得た。作用素環の理論に関係するtwisted C^*-group algebraをハーパー作用素の詳細な構造に援用することにより,スペクトラムのバンド構造の研究に進展をもたらした。この他,結晶格子の量子理論の数学的理論を構成に,比熱理論のリゴラスな研究を行った。関連する話題として,グラフからリーマン多様体への調和写像の研究を展開した。

研究成果

• [文献書誌] 砂田利一: "Jacobian tori associated with a finite graph and its abeiran covering graphs"Adoances in Appli Math.. 24. 89-110 (2000)
• [文献書誌] 小谷元子: "Albanese rumps and on off diagonal long tone asymptotics for the hear kernel"Comm.Math.Phys.. 209. 633-670 (2000)
• [文献書誌] 小谷元子: "Zeta functions of finite graphs"J.Math.Sci.Univ.Tokyo. 7. 7-25 (2000)
• [文献書誌] 小谷元子: "Standard realizations of crystal lattices via harmonic maps"Trans.Amer.Math.Soc..
• [文献書誌] 小谷元子: "On asymptotics for closel geodesics in a negatively curved manifolds"Math.Aun..
• [文献書誌] 砂田利一: "Pressure and higher correlation functions for an Anosov diffeomorphism"