研究課題
1.昨年度ハレアカラ観測所に設置した望遠鏡に国内で調整試験を行っていた多波長カメラを観測所に運搬し望遠鏡にとりつけた。さらに望遠鏡およびカメラの機能調整を行ない自動観測のためのソフトウェアなどの整備をすすめ、試験観測を開始した。2.望遠鏡光学系の調整によりシーイングの影響も含めて最良でFWHM〜0.7arcsecの星像を達成した。また望遠鏡の指向精度および追尾精度を向上させるための測定などを行った。3.カメラを望遠鏡にとりつけて機能試験を行った。近くにFM放送塔があり電磁波障害によるノイズの増加が問題になったが、電気回路系の改良により観測に支障のないレベルにまでノイズを減少させることができた。4.遠隔自動観測に必要な天候・雲量監視装置のハレアカラ観測所現地での運用を開始した。また観測所制御システムについては望遠鏡制御、カメラ制御、天候・雲量判断など各コンポーネントの開発と実地試験をすすめ、1天体についての一連の観測を自動的に行うことが可能になった。5.試験観測として近傍の明るい活動銀河核を対象として可視赤外のモニター観測を開始した。これは観測手順や解析手順などのノウハウの蓄積、観測システムの性能の実証、および活動銀河核のダスト層の反響探査法の検証やモデルの作成を目的している。
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