研究課題/領域番号 |
10304014
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉井 譲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00158388)
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研究分担者 |
宮崎 聡 国立天文台, 天文機器開発実験センター, 助手 (20290885)
川良 公明 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (50292834)
小林 行泰 国立天文台, 光学赤外線天文学・観測システム研究系, 教授 (50170361)
峰崎 岳夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60292835)
青木 勉 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10251414)
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キーワード | 観測的宇宙論 / 活動銀河核 / 宇宙塵 / 時間変動 / 赤外線観測 / 自動観測 |
研究概要 |
1.2000年度に観測を開始したハレアカラ観測所の望遠鏡により得られた、NGC4151を始めとしたいくつかの活動銀河の試験観測データから、近赤外変動の遅延時間がかつてない精度で得られた。しかもこれらの遅延時間の測定値は、過去の観測データを使って確認した距離測定法の原理から予想される大きさに合っており我々が提案した距離測定法が有望であることを示した。 2.最新の銀河観測に基づいて完成度の高い銀河進化モデルを構築し、それによって銀河補正量を評価した。この補正を古典テスト(m-z、Θ-z 銀河計数)に施して、宇宙パラメータを制限する研究をおこなった。 3.遠方で表面輝度が急激に落ちて銀河が検出できなくなる宇宙論的効果を本格的に取り入れた微光銀河統計の方法論を提出した。その結果、Hubble Deep Field(HDF)における可視銀河計数および赤方偏移分布、更にSubaru Deep Field(SDF)における近赤外銀河計数に対する包括的かつ系統的解析から、宇宙項が零でない平坦な低密度宇宙を支持する強い結論を得た。 4.SDFで発見された異常に赤い天体は、ダストに覆われた形成中の楕円銀河である可能性を指摘し、銀河形成過程に具体性を持たせた。 5.準解析的手法による銀河形成モデルと宇宙論的高分解能N体計算コードとを合体させ、宇宙の大規模構造から銀河まで一貫する階層構造形成モデルの構築を進めた。
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