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2000 年度 実績報告書

マグマ性珪酸塩融体の物性,構造,破壊とマグマ過程

研究課題

研究課題/領域番号 10304041
研究機関東北大学

研究代表者

谷口 宏充  東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (70125251)

研究分担者 工藤 康弘  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30107693)
大谷 栄治  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60136306)
藤巻 宏和  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90133933)
後藤 章夫  東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (80312685)
キーワードマグマ / 珪酸塩融体 / 物性測定 / 構造解析 / レオロジー / 粘性係数 / マグマ過程 / 噴火現象
研究概要

近年、アメリカやドイツなどの諸海外諸国では、マグマ性珪酸塩融体研究の進展が著しく、そればかりでなく実際のマグマ過程理解への応用、さらには爆発的噴火のダイナミックス理解への応用にも使われ始めている。それに対し国内では、一部で先端的な研究が進められているものの、概して低調である。そこで本研究では、多様な条件下でマグマ物性をシステマティックに測定し、融体構造を理解し、同時に地球上におけるマグマ発生、上昇、噴火などのマグマ過程を理解することを目的とした。そのため、初年度には物性測定用電気炉などの実験機器を整備し、次年度には測定開始、そして最終年度には測定データの生産と考察とを計画した。代表者の実験設備などが整備され、実際に測定が行われ始まるまでの期間、本研究の最終的な目標の一つであるマグマのレオロジー理解と火山噴火のダイナミックスを、理論、観測や調査などを通して明らかにすることも計画した。一方、分担者のもとでは、すでに整備されている実験機器を用いて、初期地球のマグマオーシャンの問題、マントル遷移帯における結晶化学の問題など、珪酸塩融体問題に関係の深いそれぞれの目標に向かって研究が進められた。代表者における実験機器の整備は移転など種々の理由によって遅れ気味になったが、最終的には珪酸塩融体の粘性率や密度の測定が開始され、そのデータの一部についてはレオロジカルな立場からの考察が行われるようになった。一方、噴火のダイナミックスに関しては、2000年3月末に北海道の有珠山で噴火活動が開始したため、観測や調査などを行うと同時に、レオロジカルなデータも併せそのダイナミックス解明に取り組んだ。それにより火山爆発エネルギー、爆発深度と火山噴火の地表現象とを結ぶスケーリング則の確立が行われ、個々の噴火のエネルギー量や深度が、世界で始めて求められるようになった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 谷口宏充: "マグマ粘性率の理論的背景-とくに自由体積と配置エントロピーの役割について-"岩石鉱物科学. 29. 97-109 (2000)

  • [文献書誌] Mori,S.,E,Ohtani,A.Suzuki: "Viscosity of the albite melt to 7GPa at 2000K"Earth Planet.Sci.Lett.. 175. 87-92 (2000)

  • [文献書誌] Ohtani,E.,A.Suzuki et. al.: "Flotation of olivine and diamond in mantle melt at high pressure "Geophys.Monogr.AGU. 227-239 (1998)

  • [文献書誌] Suzuki,A.,E.Ohtani,T.Kato: "Density and thermal expansion of a peridotite melt at high pressure."Phys.Earth Planet.Inter.. 107. 53-61 (1998)

  • [文献書誌] Kudoh,Y.and T.Inoue: "Mg-vacant structural modules and dilution of the symmetry of hydrous wadsleyite, beta-Mg2-xSiH2xO4 with 0.00<x<0.25."Phys.Chem.Minerals. 26. 382-388 (1999)

  • [文献書誌] Goto,A.: "A new model for volcanic earthquake at Unzen Volcano : Melt rupture model."Geophys.Res.Lett.. 26. 2541-2544 (1999)

  • [文献書誌] 谷口宏充: "マグマ科学への招待"裳華房(pp.200予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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