研究概要 |
821812 本研究では,ヘテロ・エピタキシー成長などの幾つかの原子種が絡む固体表面界面形成初期の表面界面構造解析手法として優れた威力を発揮すると思われる高分解能X線光電子回折法の実験装置の開発とそれを用いた典型的なヘテロ・エピタキシー成長表面界面の構造解析を行い,その手法の確立を目指している. 本年度行った研究は以下の3つの項目に大別される. 1) 高分解能X線光電子回折法においる中心的機器である高効率角度分解光電子アナライザーとして、英国VGマイクロテック社製CLAM2/4V型分解光電子アナライザーを選定し購入した.背面LEEDパッケージについても種々選考の結果、独国VSI/SPEC社製ERLEED-4型背面LEEDパッケージを選定し購入した. 2) 超高真空槽システムを設計し、その中心部分である真空チャンバーとして、もっとも適合する球型ミュー(μ)メタル製チャンバー(英国VG社 ZCS1200M)を選定し購入した.超高真空排気システムを設計し、それにもっとも適合した超高真空排気コンポーネントを選び購入し、超高真空排気システムを製作した.上記高効率角度分解光電子アナライザーおよび背面LEEDパッケージを超高真空槽システムに組み込み,超高真空の排気動作テストを現在行っている. 3) 試料マニピュレーターを設計し、それに適合したコンポーネントを購入した.試料角度自動送りコンピューター・システムを設計し、それに適合したコンポーネントを購入した.これを用いた試料角度自動送りをコンピューター・コントロールする新たなコンピューター・ソフトを目下考案中である.
|