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2000 年度 実績報告書

空気膜混成1接触点形コンタクトスライダの動的接触特性と完全接触追従条件の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10305015
研究機関東京工業大学

研究代表者

小野 京右  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40152524)

キーワード磁気ディスク記憶装置 / コンタクトスライダ / 完全接触追従性 / 摩耗耐久性 / 完全接触高信頼摺動条件 / 高速動的接触振動現象
研究概要

1.空気膜混成形トライパッドコンタクトスライダの設計条件の解明
空気膜混成形トライパッドスライダの2自由度モデルを用いた解析により,完全接触追従条件を明らかにした.その結果,うねりの標準偏差が約1nmのディスク面に対しスライダを完全接触追従させる場合,スライダ接触面の面圧が数MPa程度になり,よって現状のスライダ・ディスク材の耐摩耗性能(許容面圧数kPa)では実現は不可能であること,またうねりの標準偏差を0.1nmとしてもなお2桁の耐摩耗性向上が必要であることを明らかにした.そこで,解析範囲を間欠接触のニアコンタクト領域に広げ,スライダ挙動に及ぼす各設計パラメータの影響を調べ,以下のことを明らかにした.
(1)後側空気膜剛性の小さいスライダはコンタクト領域では優れた追従性をもっていたが,ニアコンタクト領域では追従性能がない.ニアコンタクト領域では前後空気膜剛性比を1.0以上にする必要がある.
(2)ヘッドギャップ位置を後側空気膜作用中心点に一致させることによりディスク面うねりの追従性に及ぼす幾何学的な影響を無くすことができる.
2.空気膜潤滑混成1点接触形コンタクトスライダの実験的研究
実スライダの接触挙動を実験的に明らかにするため,気圧依存性の高いスライダを用いて実験を行った.(波形の計測・記録に「デジタルフォスファオシロスコープ」を使用)その結果,0.5気圧程度以下に減圧すると後端パッドがディスク面と接触するようになり,振動の周波数特性に幾つかのピークが生じ,さらに減圧していくとそれらのピークが低周波側にシフトする傾向にあることが明らかとなった.
3.空気膜混成形トライパッドスライダの3自由度モデルによる解析
ロール方向の振動も考慮に入れた3自由度解析シミュレータを開発し,スライダ挙動を解析した結果,左右空気膜剛性比を最悪値0.8としても追従性に及ぼす影響は2自由度の結果と同じであることがわがった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kyosuke Ono: "The Design Conditions of a Contact Slider Based on a Single-DOF Model"Proc.of The Symp.on Interface Tribology Towards 100 Gbit/in^2 and Beyond. TRIB-Vol.10. 19-26 (2000)

  • [文献書誌] Kohei Iida: "Analysis of Bouncing Vibrations of a 2-DOF Model of Tripad Contact Slider Over a Random Wavy Disk Surface"Trans.ASME Journal of Tribology. 123・1. 159-167 (2001)

  • [文献書誌] 飯田浩平: "コンタクトスライダの一自由度モデルによる接触追従性と耐久性設計条件"日本機械学会論文集(C編). 67・654. 451-459 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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