研究課題/領域番号 |
10305023
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
舛岡 富士雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50270822)
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研究分担者 |
桜庭 弘 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (60241527)
遠藤 哲郎 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (00271990)
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キーワード | シリコン酸化膜 / フラッシュメモリ / 構造解析 |
研究概要 |
電気的解析手法と構造的解析手法の融合によるシリコン酸化膜の破壊機構に関する研究として、本年度は、下記の事を行った。 (1) 測定装置、及び、データ解析装置の整備 申請者らの研究グループが現有しているパルス発生器、温度制御コントローラと、本研究経費で購入予定の電圧電流計、LCRメータ、マルチプレクサー、プローバーを、一元的に制御できるシリコン酸化膜評価システムを構築した。更に、本研究経費で購入した解析制御用計算機を用いて前記シリコン酸化膜評価システムの制御プログラムを整備し、シリコン酸化膜の絶縁性劣化現象のデータ解析を可能にした。 (2) 測定試料の試作 東北大学・電気通信研究所の附属施設である超高密度・高速知能システム実験施設にて、シリコン酸化膜厚、形成条件等のプロセス条件を変化させたシリコン酸化膜のMOSキャパシタを試作した。 (3) 電気的絶縁性劣化現象の注入電荷依存性の明確化 本年度構築したシリコン酸化膜評価システムを用いて、シリコン酸化膜への電荷の注入法を変化させる事によって、その破壊現象における電気的特性の変化を測定した。具体的には、シリコン酸化膜への高エネルギー電荷の注入極性を変える、又は、注入間隔を変える等高エネルギー電荷のシリコン酸化膜中ヘの注入方法を違え、シリコン酸化膜の異なる領域に選択的にストレスを印加することで、シリコン酸化膜の電気的絶縁性の劣化現象を測定した。 今後の研究期間にて、シリコン酸化膜の破壊機構に関する電気的特性と構造的解析結果を融合的に解析することによって、シリコン酸化膜のあるべき原子構造を提案することを本研究の目的とする。
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