研究課題/領域番号 |
10305025
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 茂夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (30026231)
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研究分担者 |
船戸 充 京都大学, 工学研究科, 助手 (70240827)
川上 養一 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30214604)
藤田 静雄 京都大学, 工学研究科, 助教授 (20135536)
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キーワード | ZnCdSe / InGaN / 量子ドット / 励起子 / 多体効果 / 励起子分子 / 局在化 |
研究概要 |
本研究は、ワイドギャップ半導体低次元構造における励起子、励起子分子の局在、輻射・非輻射再結合過程を明らかにし、励起子、励起子分子を用いた超高効率発光デバイスへの展開を図ることを目的として行った。以下に、得られた結果を示す。 1. 高真空中でのヘキ開により得た清浄なGaAs(110)面上にZnCdSeのMBE成長を行い、[1-10]に沿ってリッジ上の形成とその上に量子ドットが整列して自己形成されるという新しい現象を見いだした。 2. InGaNの成長に先立ち、GaAs基板上GaNの成長モードを調べ、立方晶中の六方晶成分の混入異方性と基板表面モホロジーとの関連を見いだした。これをもとに、今後InGaNの成長モード制御による量子ドットの作製につなげてゆく。また、ガラス基板上の多結晶InGaN混晶に生じる光機能に着目し、プラズマ援用法による500-600℃での低温成長による組成制御を達成した。 3. 4結晶X線回折装置によるエピ層の評価により、結晶軸の方向や歪みの異方性に関する検討を行った。 4, ZnCdSe量子ドットのマイクロフォトルミネッセンス(20μm径)により、量子ドットのサイズ分布に基づく多数の発光線を観察し得た。また、強励起下において励起子の関与した多体効果を示唆する結果が得られた。InGaNは日亜化学工業で成長された試料を入手して光物性の測定を行い、励起子の局在の程度がIn組成の増加につれて低次元化することがわかった。
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