研究分担者 |
戎 信宏 愛媛大学, 農学部, 助教授 (60176782)
開發 一郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (60160959)
吉田 弘 徳島大学, 工学部, 助教授 (10210717)
砂田 憲吾 山梨大学, 工学部, 教授 (20020480)
小池 俊雄 長岡技術科学大学, 建設系, 助教授 (30178173)
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研究概要 |
(1) 夏期共同観測 1998年7月26日〜31日にかけて,(1)スケール効果解明のための夏期の卓越現象である湖陸風の出現と内部構造をおさえる,(2)水田稲の近赤外・熱赤外画像/稲の活動度(蒸発散量)/日射・大気条件の関係を明らかにする,(3)常時観測システム測器(水田・森林用)の相互検証を行う,(4)森林内の常時観測用タワー設置のための地元との交渉を進める,を目的とした衛星同期夏期共同観測を実施した.観測内容としては,(1)伊香高校千田農場跡および湖岸スポーツの森におけるゾンデ観測による約6000m高度までの風向・風速・気圧・気温・湿度の観測/ドップラーソーダー(音波)による400m高度までの風向,風速/係留気球による400m高度までの気温・湿度の観測,(2)人工衛星および地上設置の近赤外・赤外放射センサーによる水田からの放射量の観測,(3)水田における,水・熱フラックス,放射収支の観測,休耕田での土壌水分量分布の観測,(4)GPSによる水蒸気量観測,を実施した. (2) 常時観測装置 森林域タワー観測システムについては,1998年夏期共同観測時に,地元の了解,並びに地元や県への利用申請手続きを完了し,9月にタワー建設工事を実施し,10月始めに測器の取り付けを実施することにより,高さ約26mの森林熱収支・フラックスの常時観測システムが完成し,常時観測を開始した.その後,1998年度内に4回の集中観測を実施している.一方,集中田(高月町井ノ口)に常設熱収支観測システムを設置し,1998年7月26日より運用を開始した.システム全体としては順調に作動しており,水田の熱収支の日・季節変化を捉えているものの,風速計,温湿度計,地温計などセンサー不良で欠測している要素も出ておいる.この状況は,森林域でのタワー観測でも同じであり,頻繁に測器のチェックに出かけることが可能な人員や予備センサーの確保など,長期観測を確実に遂行するための維持管理体制を早急に確立する必要がある.
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