研究概要 |
本年度は力学的アクティブ床シミュレーターの開発に主眼を置き,資料調査,ベースとなる動電型加振機の調査,現有設備での実験的検討を踏まえて実機の設計を行い,発注して納入させ,テストランと予備的実験を行った。 既往の研究から加力範囲を10^6N,0〜300Hzとし,容量的には確保でき,ロードセル等の検出系,制御系についても基本的作動は確認できた。 具体的研究成果としては,動電型加振機にロードセル型力検出器,レーザー型変位検出器,圧電型加速度検出器を取り付けたシミュレーター床を製作したこと,制御・計測系として,任意波形による床の振動制御と足の応答検出,足への入力と振動速度応答によるインピーダンスの計測,足からの入力検出,足からの入力に対する床の応答検出,床の加速度,速度,変位応答による床振動の制御,床の等価剛性,等価質量,等価抵抗の制御等に関する基本的なシステム構築を行い,実機の納入を得てテストランを実施した。 足のインピーダンス測定から,足からの入力検出までは所期の性能が確認できたが,足と床との連成制御系につては鋭意改良を検討中である。 このように各種ソフトの開発整備など多くの課題が残されており,次年度以降の熱的シミュレーターの付加を含めて総合的に研究開発を進める必要がある。
|