研究概要 |
本年度は,一昨年度開発した力学的アクティブ床シミュレーターの更なる改良とそれによる人体実験及び昨年度開発した熱的アクティブシミュレーターの改良を行った。 力学系については基礎支持部と測定環境の改善並びに,制御ソフト系の改良を行い,加えて小プレートを作成して測定・制御の範囲と精度の向上を図り,被験者実験を行い多くのデータを蓄積した。 具体的には支持構造のインピーダンスの一層の向上を図り制御上問題のないようにした。また,全身対応型の床パネルでは,上部質量の影響をキャンセルできる周波数に限界があり,別途小質量の力センサー付小プレートを作成し改良を加えて250Hz程度までの制御範囲を確保し実測を行った。 温熱系については,冷温水冷却板と面状電熱素子を用いた能動熱流制御パネルに対し,冷却水の流量を増大し,表層部の熱伝達とセンサー位置を改良して温度分布と制御性の向上を図った。 基本的性能としては,冷温水の処理熱量,電熱ヒーターの制御熱量,伝熱特性,過渡応答特性が改善され,温度センサー含めた全体の制御システムとして実用に供し得るようになった。 今後,自主研究として連成総合システムとしての完成度を高め,人体との相関性を本格的に検討する。
|