研究概要 |
人間と床の相互作用を力学系と温熱系の二つの側面から総合的に捉えるために,力学的シミュレータ及び,熱的シミュレーターの開発とその適用研究を行った。 力学的アクティブ床シミユレーターについては,予算上全身対応の可能な最小規模のものとならざるを得なかったが,様々な工夫改良を加えることで,大略所期の性能をもつものを開発することができた。 既に,インピーダンス測定などによって人体の力学的モデル解析に対する様々な新しい知見が得られ,官能評価や床の力学的特性との総合的な解析も進めているところである。 今後,制御系の改良を図り,大プレートによる全身対応で全周波数領域をインタラクティブに実験できる装置にすることが課題として残されている。 熱的アクティブ床シミュレーターについては,これも予算上ペルチェ素子を用いることはできなかったが,水冷式の冷却基板め上に電熱ヒーターを組み合わせた熱流を動的に制御するシステムで,加熱,吸熱の双方向性を実現した。 順次,改良を加え応答性の向上を図り,ベーズとしての基本特性を確保し,予備的な官能実験.を行った段階で南る。今後,熱流センサーと組合せて制御特性をより改善し,人体との相互作用を温・冷の両領域で実験的に解析して行く予定である。
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