研究概要 |
平成11年度の研究実績の概要は次の通りである。 (1)九州大学福岡演習林のマテバシイ林において基礎的な環境因子(日射量,長波放射量,温室度分布,風速分布,炭酸ガス濃度分布,樹液流量,樹液流速,地温分布,土壌水分分布,光合成,土壌呼吸など)の観測を開始した。 (2)マテバシイ林の蒸発量・蒸散量を分離評価できるビッグリーフモデルを構築し,夏季〜冬季の蒸発量・蒸散量の経時変化を推定した。 (3)マテバシイ林の蒸散量と根圏土壌水分張力の経時変化を測定し,マテバシイの吸水による土壌水分張力の変動特性について検討した。 (4)長期測定が可能で,高流速時においても測定精度が良好なヒートパルス測定システムを作成した。 (5)人工降雨装置とマイクロライシメータを用い,リター層の雨水遮断効果と土壌蒸発抑制効果を評価した。 (6)山地渓流水を水源とする畑地の土壌水分シミュレーションソフトを構築し,限定水源条件下における畑地水管理のあり方について検討した。
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