研究課題
基盤研究(A)
樹液の溢出:地温が0℃を越える時点と樹液の溢出開始とが重なる。気温と溢出量とに関相が見られ、一日中での溢出量の経時変化に関連している。前年の葉の生産量と翌春の樹液溢出量とに相関がある。樹液溢出時期における根の膨圧が認められた。樹体内の水分分布:秋まで充満していた水分が、冬期に徐々に道管から消失する。早春期に凍結解凍をくり返えすことで、はっきりとキャビテーションが起る。樹液溢出時には、道管内に水分は充満していることから、早春期のキャビテーションの回復が起ることが明らかで、根圧によるものと推定された。道管への水分の再充満の過程をCryoSEMにより視覚化することに成功した。吸水ポンプタンパク質の検討が、次の研究課題として浮上して来た。