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1998 年度 実績報告書

青果物に対する嗜好性評価のための感性情報数量化モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10306016
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

相良 泰行  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30012024)

研究分担者 外池 光男  工業技術院電子総合研究所, 大阪ライフエレクトロニクス研究センター, 室長
川越 義則  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80234053)
キーワード青果物 / ミカン / 近赤外分光分析 / 食味 / 感性 / 脳磁波 / 電流双極子追跡法 / ニューラルネットワーク
研究概要

本年度は本研究費で購入した「近赤外分光分析計」および「酸糖度分析装置」により青果物の呈味成分を定量分析する方法を明らかにした。そこでは青果物の中で最も消費量が多い代表的果実である温州ミカンを供試材料に選び、近赤外分光分析計により光反射スペクトルから非破壊的に糖度・酸度などの呈味成分含量と表面クロロフィル含量や硬さの評価に有用な波長帯を特定した。また、果汁の透過光スペクトルにより得られた糖・酸度およびビタミンCの含有量が非破壊的に計測した値とほぼ一致する事を確認した。また、食味評価のためのニューラルネットワークモデルを構築し、果実の外観情報と呈味成分データを入力し、出力として食味評価指数を推算することが可能となった。しかし、ヒトの感性を評価するためにはこのモデルに「曖昧さ」を表現する部分を加える必要が考えられ、このためにファジー理論を組み合わせる方法を検討中である。また、これらのモデルに必要な教師信号データを取得するための新しい官能検査法も考案中である。
他方、電総研大阪ライフエレクトロニクス研究センターに設置されている「脳磁計」を用いて、食品の5つの基本味溶掖を被験者に与えた場合に脳から発生する味覚誘発脳磁波を計測する方法を検討した。その結果、被験者に味溶液を与える際の口内圧力変動が運動神経系である三叉神経系を刺激し、これによる脳磁波と味覚誘発脳磁波が同時に計測されることが分かった。このため、味覚誘発脳磁波のみを選択的に計測するための味溶液刺激システムを考案する必要があるとの結論に達した。また、匂いの計測に用いられている脳内脳磁波発生箇所を特定するための「電流双極子追跡法」が基本的には味覚中枢部位を特定するのにも有効であることが確かめられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 相良泰行: "最近の食嗜好センシング技術の動向" ジャパンフードサイエンス. 37・3. 23-30 (1998)

  • [文献書誌] 横田秀夫, 工藤謙一, 樋口俊郎, 相良泰行, 都 甲洙: "3次元内部構造顕微鏡による凍結生体試料の観察と計測" 低温生物工学会誌. 44・1. 1-9 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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