研究課題/領域番号 |
10307041
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
玉井 信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90004720)
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研究分担者 |
小嶋 伸吾 東北大学, 医学部・附属病院, 助手
西川 真平 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (90261635)
阿部 俊明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90191858)
富田 浩史 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40302088)
佐藤 肇 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10312571)
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キーワード | 色素上皮細胞 / 移植 / 加齢黄斑変性症 / 遺伝し導入 / サイトカイン |
研究概要 |
前年度までの研究において、虹彩色素上皮細胞への遺伝子導入方法の確立および遺伝子導入虹彩色素上皮細胞が視細胞変性に対して顕著な保護作用を有することが確認できた。最終年度ある本年度は臨床応用の可能性について検討した。まず、臨床応用へ至るためにアデノウイルスをベクターとして選択した。アデノウイルスベクターにBDNF、CNTF、axokineおよびコントロールとしてGFPを導入したウイルスベクターを作製した。このウイルスベクターを培養虹彩色素上皮細胞に感染させ、mRNAおよびタンパクについて測定し、発現量を調べた。その結果mRNAは感染によって約100倍、培養上清中の目的タンパク量は約1000倍認められた。培養下で、血清除去によって引き起こされる視細胞死に対する遺伝子導入虹彩色素上皮細胞の保護効果について検討したところ、axokineで最も強い保護効果が確認された。また、アデノウイルスは全身への伝播および炎症反応を惹起することが副作用として知られている。このことから、副作用面についても検討を行った。硝子体内へのウイルス液の投与では、全身へのウイルス伝播が確認された。 本研究のその他の成果として 1.サルを用いて、自家虹彩色素上皮細胞移植による副作用研究を行い、1998年東北大学倫理委員会の承認を受け、自家虹彩色素上皮細胞移植の臨床応用を実施した。2.移植による効果を判定するため、極低視力を評画するための機器(Low Vision ovaluator)を開発した。様々なversion upを重ね、現在version6を用いて、経過観察を行っている(特許出願中)
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