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1999 年度 実績報告書

骨カルシウム代謝を調節する転写調節因子の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10307046
研究機関昭和大学

研究代表者

須田 立雄  昭和大学, 歯学部, 教授 (90014034)

研究分担者 宇田川 信之  昭和大学, 歯学部, 講師 (70245801)
高橋 直之  昭和大学, 歯学部, 助教授 (90119222)
新木 敏正  昭和大学, 歯学部, 講師 (90138420)
高見 正道  昭和大学, 歯学部, 助手 (80307058)
片桐 岳信  昭和大学, 歯学部, 講師 (80245802)
キーワード副甲状腺ホルモン / 活性型ビタミンD / 1α-水酸化酵素 / 破骨細胞 / ODF / OCIF / RANK / M-CSF
研究概要

近年、日本は急速な高齢化社会への移行により、脳血管障害とカルシウム代謝異常に起因する成人病の増加が社会問題となっている。現在、我が国の高齢者人口は全人口の15%にも達し、紀元2000年には4人に1人が高齢者になると推定されている。我々は過去30年間、カルシウム代謝ならびに骨代謝の調節機序の解明を主要テーマとして研究を行ってきた。近年骨代謝研究はin vitroでの評価系が確立され、分子生物学の飛躍的進歩と相俟って骨芽細胞と破骨細胞の分化と機能発現のメカニズムの解明が分子レベルで可能となった。そこで、平成11年度は骨量の維持を司る骨芽細胞と破骨細胞の機能、特に破骨細胞の形成系に関する遺伝子の発現制御に関して研究を行った。近年、破骨細胞の形成は骨芽細胞あるいは骨髄間質細胞が産生する破骨細胞分化因子(ODF)ならびに同細胞が産生する破骨細胞形成抑制因子(OCIF)のバランスによって制御されていること明らかにした。そこで本年度、炎症性骨吸収の発症機序に関して研究を行った。その結果、炎症性サイトカインとして知られるTNF-αとインターロイキン-1(lL-1)がODF/OCIFのシステムを介さない系で破骨細胞の分化と機能を調節していることが明らかになった。即ち、マウス骨髄細胞をM-CSFの存在下で培養するとマクロファージ様細胞が出現してくるが、本細胞を更にODFとM-CSFの共存下で培養するとマクロファージ様細胞は酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ陽性の破骨細胞へと分化する。このODFとM-CSFによる破骨細胞の形成はOCIFの添加により完全に抑制されることから、ODF依存性の破骨細胞形成と考えられた。一方、マウスTNF-aをマクロファージ様細胞に添加した場合にも破骨細胞の形成が見られ、TNFのI型およびII型受容体に対する抗体の添加によって著しく阻害された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tsurukai,T.,et al.: "Role of macrophage colony-stimulating factor and osteoclast differentiation factor in osteoclastogenesis."J.Bone Miner.Metab.. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Kobayashi,K.,et al.: "Tumor necrosis factor a stimulates osteoclast differentiation by a mechanism independent of the ODF/RANKL-RANK interaction."J.Exp.Med.. 191. 275-286 (2000)

  • [文献書誌] Yasuda,H.,et al.: "A novel molecular mechanism modulating osteoclast differentiation and function."Bone. 25. 109-113 (1999)

  • [文献書誌] Udagawa,N.,et al.: "Osteoblasts/stromal cells stimulate osteoclast function through the expression of osteoclast differentiation factor but not macrophage colony-stimulating factor."Bone. 25. 517-523 (1999)

  • [文献書誌] Shinki,T., et al.: "Calcitonin is a major regulator for the expression of renal 25-hydroxyvitamin D3-1α-hydoroxylase gene in normocalcemic rats."Proc.Netl.Acad.Sci.USA. 96. 8253-8258 (1999)

  • [文献書誌] Yamamoto,K.,et al.: "Three-dimensional structure-function relationship of vitamin D:side chain location and various activities."Bioorg.Med.Chem.Lett.. 9. 1041-1046 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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