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1998 年度 実績報告書

歯周病における細胞接着分子とサイトカインに関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10307054
研究種目

基盤研究(A)

研究機関大阪歯科大学

研究代表者

田中 昭男  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10121823)

研究分担者 村上 伸也  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70239490)
山崎 和久  新潟大学, 歯学部附属病院, 講師 (00182478)
古賀 敏比古  九州大学, 歯学部, 教授 (10037541)
大塚 吉兵衛  日本大学, 歯学部, 教授 (50059995)
斎藤 和子  日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (30008247)
キーワードサイトカイン / 細胞接着分子 / 免疫担当細胞 / アポトーシス / 細胞外マトリックス / 線維芽細胞 / 上皮細胞 / プロスタグランジン
研究概要

歯周病においてリンパ球,マクロファージ,線維芽細胞,上皮細胞および細胞外マトリックスがどのようなコミュニケーションを行い,サイトカインネットワークと細胞接着ネットワークを構成しているか,さらにアポトーシスとの関連,およびこれらに対する歯周病原菌の影響などについて検討した.IL-1βの刺激によるヒト歯肉線維芽細胞のICAM-1発現はPGE2およびPGI2によって調節されることが示唆された.炎症歯肉組織中のリンパ球では,アポトーシス抑制分子の作用によってIL-1変換酵素の産生が抑制され,アポトーシスが回避されることが示唆された.上皮細胞は付着する細胞外マトリックスの違いにより,異なった代謝を行っている可能性が考えられた.bFGFの刺激によりヒト歯根膜細胞や歯肉線維芽細胞のコラーゲン産生量およびタイプIコラーゲンmRNAレベルが低下することが明らかになり,炎症歯肉組織の上皮細胞間隙に浸潤している炎症細胞に面している細胞膜にはカドヘリンの発現が減弱ないし消失していることが示唆された.また,歯周病康菌によってヒト単球に走化性因子の産生やmRNAの発現が促進され,細菌の種類によって,TNF-α,IL-6やIL-1βの産生量が異なり,細菌の影響によってT細胞からINF-γやIL-13の産生が増強されることなどが明らかになった.さらに実験的にラット歯周組織にLPSを浸透投与すると,接合上皮細胞にCINC-2αやMIP-2などのCXC-ケモカインの産生が生じ,これらのケモカインが歯周組織の破壊誘導に重要な役割を担うことの可能性が示唆された.以上の知見について今後さらに詳細に検討する.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山根木康嗣: "ヒト歯肉組織おけるカドヘリンの発現に関する後見的および電顕的観察" 日本歯周病学会会誌. 40春季特別号. 168 (1998)

  • [文献書誌] 宮内睦美: "LPS投与後ラット臼歯部歯周組織におけるCXC-ケモカインの発現に関する免疫組織化学的検討" 日本歯周病学会会誌. 41春季特別号(掲載予定). (1999)

  • [文献書誌] Shibata Y: "Oral Microbiol Immunol" Isolation and characterization of the rml gene homologs from Prophyromonas gingivalis. (掲載予定). (1999)

  • [文献書誌] Yoshida Y: "A novel NDP-6-deoxyhexosyl-4-ulose reductase in the pathway for the synthesis of dTDP-D-fucose" J Biol Chem. (掲載予定). (1999)

  • [文献書誌] Noguchi K: "Involvement of cyclooxygenase-2 in interleukin-lalpha-induced prostaglandin production by human periodontal ligament cells" J Periodontol. (掲載予定). (1999)

  • [文献書誌] Takahashi K: "In vitro induction of activation-induced cell death in lympocytes from chronic periodontal lesion by exogeneous Fas-ligand" Infect Immun. (掲載予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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