研究課題/領域番号 |
10308002
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
渡邉 守邦 実践女子大学, 文学部, 教授 (00074930)
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研究分担者 |
水上 文義 (財), 東方研究会, 研究員 (90250042)
松永 知海 佛教大学, 文学部, 助教授 (30157333)
大塚 英明 文化庁, 文化財保護部, 主任調査官
鈴木 俊幸 中央大学, 文学部, 教授 (00216417)
岡 雅彦 国文学研究資料館, 文献資料部, 教授 (20044729)
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キーワード | 木活字 / 寛永寺 / 天海版 / 文字別分類 / 部首別分類 / 宗存版 / 伏見版 / 今昔文字鏡 |
研究概要 |
1前年度の総括 7/31に第1回の打合せ会議を開催し、前年度の成果を確認するとともに、今後の計画について検討した。 2古活字調査の情報収集 今年最終年度を迎える宗存版活字について滋賀県教育委員会から情報の提供を受けるとともに、他の古活字版活字についても資料の収集を行った。 3調査研究 (1)活字の調査 天海版活字は保存(伝来)の形態により「箪笥」と「木箱」の2種に分れ、前者はおおまかな部首別分類がされ、後者は何の分類もされない状態にあった。それゆえ前者については文字別分類をしたうえで新造の引出しを用いて配列収納し、後者については部首別分類・文字別分類の段階を行う必要がある。 また昨年度は前者を夏休み・冬休み2回の集中調査として実施し、後者を寛永寺のプレハブ施設における経常調査として実施したが、今年もこれを基本的には踏襲しながらも、前者の集中調査を冬(12/22〜/25)のみとし、後者に重点を置くこととした。 後者すなわち「木箱」の活字はまず主要73部首について部首別分類をし、次に残り141部首について分類する2段階方式を採って昨年度発足したが、この方式が効率よく進捗して11年11月に主要73部首の分類を終え、残り141部首についても12年1月に作業を終え、文字別分類を手掛けるに至っている。なお余談ながらこの順調な進展は「今昔文字鏡」という検索ソフトに依るところ大であったと考える。 (2)刷本の調査 4活字の撮影・焼付 活字の撮影・焼付の一部を実施した。これは計画では最終段階に予定したところであったが、交付予定額からして最終年度には制約が予想されるところから、今年度以降順次前倒し的に実施することにした。 5調査研究 「3の(1)活字の調査」が他の調査や研究の前提となり優先させる必要があるところから、この項目および活字との同定を中心とした「3の(2)刷本の調査」については、本格的な実施を次年度以後に期待することにした。なお今年度の研究を締めくくるに当って、「箪笥」を含めて文字別分類および配列を次年度の早い時期に終了する見通しを立てることができた。
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