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1998 年度 実績報告書

絵画作品展示・輸送用マイクロクライメイトボックスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10308004
研究種目

基盤研究(A)

研究機関国立西洋美術館

研究代表者

河口 公夫  国立西洋美術館, その他部局等, 研究員 (20249923)

研究分担者 塚田 全彦  国立西洋美術館, その他部局等, 研究員 (60265204)
キーワード美術品保存管理 / 環境管理 / 展示環境 / 輸送環境 / クライメイト / クライメイトボックス
研究概要

1. 美術品が曝される温湿度変化に関する実データの収集、及び試作型マイクロクライメイトボックスの製作と性能評価
基礎実験として、西洋美術館からの作品貸出の際に、温湿度データロガーを用いて、輸送時及び展示期間に作品が曝される温湿度環境の連続計測を計4回行った。計測は美術品輸送箱(海外貸出用二重箱)の内外の温湿度について行った。輸送方法は3回が海外への航空輸送、1回が国内への陸上輸送である。その結果、輸送箱の気密性が高いために、輸送中の外気の温湿度変化が内部では十分に緩和されていることが確認できた。しかし、この気密性のために、到着後のシーズニングが、通常の24時間では十分でないことが確認され、シーズニングの時間及び輸送箱の構造を再検討する必要があることが判明した。
また上記貸出の内の2回では、海外で従来試行されてきたマイクロクライメイトボックスをもとに、試作型のボックスを製作し、貸出作品を貸し出し期間中その中に密閉して、その内外の温湿度も連続計測した。その結果、展示期間中などの緩やかな温湿度変化に対する緩和効果は十分であり、また開梱時などの急激な変化に対して変化幅を小さく抑える効果は確認できた。
2. 温湿度変化に伴い絵画作品におこる変化の計測
温湿度変化により、様々な材料技法による絵画作品に生じる形状等の変化を計測するための、様々な温湿度環境を再現できる大型恒温恒温装置の仕様を決定し、装置を導入した。これを用いて来年度より、異なる材料技法による製作試料を用いて各種計測を行い、基礎データの収集を行う。
3. マイクロクライメイトボックスに関する研究の動向調査
海外におけるマイクロクライメイトボックスに関する研究の展開について、資料の収集整理と情報交換を行った。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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