研究分担者 |
黒木 進 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (20225288)
吉田 紀彦 長崎大学, 工学部, 教授 (00182775)
松永 勝也 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (10036999)
金子 邦彦 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (50274494)
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研究概要 |
本研究では,検索すべき情報が存在する空間(情報空間と呼ぶ)を仮想現実空間として表現する機能を持った仮想現実空間データベースシステムにおいて,検索技術を追求する.仮想現実空間データベースシステムで扱うべき情報空間の種類及びデータの種類は多様である.情報空間の次元数は,情報空間内のデータは,広がりの無い点であったり,広がりを持った領域であったりする.昨年度までの研究では,これら多様なデータをすべて凸包の集まり(凸包複体)として一様に表現するデータ表現モデルの研究を行なってきた.本年度は,本データ表現モデルを実際のオプジェクトデータベースシステム上に実装し,次の研究成果を得た. ●R^*-treeによる領域検索の高速化 広がりを持ったデータのためのインデックスとして,広くR^*-treeが用いられてきた.データが凸であるという性質によって,CPU負荷は増えるものの,ディスクからのデータ読み込みを押さえるようなR^*-treeによる領域検索方式の研究を行なった.本方式では,データの点データをあらかじめクラスタリングし,検索時には,点データのみを先に読み込むことで,検索対象のしぼり込みを行なう. ●視点移動型可視化インターフェイスの実装 データベース検索結果は,凸包の集まりである.個々の凸包の頂点には位置の情報があるから,0,1,2,3次元の凸包は,3次元のコンピュータグラフィックスによって可視化できる.本研究では,描画プリミティブとして,点,線分,凸な面,凸な立体の4種類を備えた可視化インターフェイスの実装を行なった.その結果,マウス等のデバイスによって視点移動する機能及び描画プリミティブを半透明で描画する機能機能が、データベース検索結果をより正確に把握するために有効であるとの知見を得た.
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