研究課題/領域番号 |
10308014
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 正文 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (90282326)
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研究分担者 |
國村 道雄 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (70089952)
今野 浩 東京工業, 理財工学研究センター, 教授 (10015969)
永原 裕一 明治大学, 政治経済学部, 助教授 (90298042)
大巻 一雄 さくら銀行, 資金証券部, 調査役(研究職)
吉田 靖 住友生命総合研究所, 調査部, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 非正規分布 / ファット・テイル / バリュー・アット・リスク / 信用リスク / ハイパーボリック・サイン変換 / オプション評価 / ファインマン・カックの公式 / 構造モデル / サミュエルソンのモデル / マグレブの交換オブション |
研究概要 |
1987年の米国ブラックマンデー、1990年以降のわが国の株価クラッシュ、及び証券不祥事・不良債権問題、大型倒産企業の増加を契機に、市場リスク、信用リスクに代表される金融資本市場に内在する様々なリスク計測に対する要望が強くなり、それは金融機関のみならず、大学等の研究機関では金融工学として必須・急務の学問領域として認識されるようになった。本研究はこれらのリスクの中で最も重要な市場リスクと信用リスクの新しい計測手法に対するひとつの解答である。(当初予定の流動性リスクの研究は報告に耐え得る段階までには至らない。) 本研究の中核はランダム変動する証券価格の確率過程にハイパーボリック・プロセスという新しい考え方を導入することである。まず変動の基礎となる収益率分布を調べ、従来の正規分布(正規過程)仮説が現実と全く合致しない事実を確認する。もしこの仮説が受け入れられないのであれば、正規仮説の下で構築されてきた伝統的な数理ファイナンスの土台にも大きな影響を与える。本研究では、収益率に対して従来の手法である対数変換ではなくハイパーボリック・サイン変換を一度施すと、その分布が正規分布に近づくという性質を利用し、これを市場リスク及び信用リスクのVaRと極値理論に応用可能となる事実を示す。 更に、ハイパーボリック変換を加味した現実の基礎証券の分布に基づき、その確率微分方程式、Feynman-Kac公式、リスク中立化手法などを駆使して、金融証券市場のヨーロッピアン、及びアメリカンのデリバティブ価格評価を行う。デリバティブの評価は直接株式、債券市場に利用できるだけではなく、信用リスク評価における構造モデルにも応用可能となる。その具体的なモデルを構築し実証、提案する。
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