研究概要 |
本年度は4年計画の最終年度にあたり、前半においては主要設備であるTS-4装置の完成と計測装置の整備を行ない,後半において異極性合体に関する本格的実験研究行なった。まずTS-4装置においては,一対のフラックスコアーと中央分離制御コイルに加えて,中心コイルアセンブリー(変流器コイルとトロイダル磁場発生導体の両者を組み込んだコイル系)の製作を完了して,本体に設置した。また計測系としては磁気プローブアレーの設置,CO_2レーザによる電子密度干渉計測系の整備,等を完了した。これ等の作業の後,コンパクトトーラスの生成と合体実験に着手した。しかし一部のキャパシターバンクの不具合を補修する必要があって,当初予定のプラズマ電流100〜200kAの通電には至らず、50〜70kAレベルでの実験を行った。とくに異極性スフェロマックプラズマの分離生成と合体については,上記中央分離制御コイルのタイミングの最適化が重要であって,それを成功させることによって異極性スフェロマック合体による逆磁場配位の生成を実現し,急速合体加熱と高β(β【similar or equal】1)トカマクプラズマ生成の実証に至ることができた。さらに外部トロイダル磁界の印加による,トカマクと逆転磁界ピンチ配位の生成と合体へと実験を進展させているが,端部安定素数qodge上昇が問題となっている。
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