| 研究分担者 |
友枝 謙二 大阪工業大学, 工学部, 教授 (60033916)
田端 正久 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (30093272)
池田 勉 龍谷大学, 理工学部, 教授 (50151296)
西田 孝明 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (70026110)
中尾 充広 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (10136418)
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| 研究概要 |
本年度は研究期間の中間年度にあたる。以下の項目について新たな成果が得られた。
1.無限精度数値シミュレーションの応用。
徳島大学のグループは,無限精度数値シミュレーションの自由境界問題への応用に成功した。逆問題に対しては,振動現象がおきて計算できなかった問題にも応用できることがわかった。また,磯との共同研究によって,逆問題における本研究の数学的な位置づけを確立しつつある。
2.高速計算手法の開発と応用。
徳島大のグループは,PVMを用いて,無限精度数値シミュレーションの基本的な数値計算ライブラリーである,ガウスの消去法の並列計算プログラムの開発に成功した。
3.計算機援用証明法に関する研究。
中尾は,関数方程式の解に対する精度保障付き数値計算法として,変分不等式に対する解の検証法の改良や楕円型固有値問題の精度保証方式とその実現など多くの成果を得た。西田は,流体方程式の解の分岐現象の大域的な解析に対する計算機援用証明法の研究で大きな前進をみた。
4.複雑の応用問題への適用のための基礎研究。
田端は,流脈線の誤差解析をハウスドルフ距離を用いて行った。また,滑り境界条件を持つ問題の数値計算上の困難さを解決した。地球マントル対流の数値シミュレーション用有限要素コードを作成した。友枝は,吸収効果をともなった半線形・非線形拡散方程式に現われる自由境界問題の一つであるサポートの分離現象を再現する数値解析法を構成した。池田は,燃焼合成反応の数理モデルの数値シミュレーションの結果,ある程度以上の半径を持つ円柱領域においては振動進行波の波面が不安定化し,ヘリカル進行波が出現すること示した。藤間は,表面張力を考慮した2流体問題への領域分割法の適用妥当条件を得ることに成功した。
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