研究課題/領域番号 |
10354009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
河村 公隆 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70201449)
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研究分担者 |
山上 仰 横川アナリティカルシステムズ(株), アプリケーション開発
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定資料研究センター, 助教授 (10135387)
大河内 直彦 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (00281832)
中塚 武 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (60242880)
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キーワード | 放射性炭素 / 加速器質量分析計 / 年代測定 / 有機物年代 / バイオマーカー / 分取ガスクロマトグラフ / 堆積物 / 地球化学試料 |
研究概要 |
本研究の目的は、大気・堆積物試料中に存在するバイオマーカー分子(例えば、直鎖アルカン・アルコール・脂肪酸など)に含まれる^<14>Cの濃度を加速器質量分析計(AMS)にて測定するために、地球化学的試料よりバイオマーカーを個別分子種ごとに分け取るするための分離・濃縮システムを製作することである。本年度は、大容量の自動反復注入式の分取キャピラリーガスクロマトグラフ(PCGC)システムを試作し、目的成分の濃縮単離を100μg程度で実現することを目的とした。大容量分取キャピラリーガスクロマトグラフ(PCGC)システムを製作するための部品である、ガスクロマトグラフ、フラクションコレクター、オートサンプラー、ワークステーションなどを購入し、これら装置の結合を行い、PCGCシステムを組み上げることができた。このシステムの動作確認を繰り返し行いPCGCシステムとして機能することを確認した後に、標準物質を使って分離条件の検討を開始した。ノルマルアルカン(C29)を用いてGCカラムへの連続注入と分離および濃縮の条件について検討をおこなった結果、内径0.53mmのワイドボアカラムを用いることによって一回の注入料が2μgの場合50回の繰り返し注入をすれば目的とする量のノルマルアルカンを分離濃縮できることを確認した。また、その純度は十分に高く、他成分の混入などを容易に除去できることを確認した。実際の地球化学試料に応用する段階に到達することができたので、現在堆積物試料から抽出したノルマルアルカン画分をPCGCシステムを用いて個別のアルカン種を単離するための準備をしつつある。また、単離したアルカンをAMSを用いて^<14>C炭素の濃度測定をするために、AMS装置の調整も分担者が平行しておこなっている。
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