研究課題/領域番号 |
10355002
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾浦 憲治郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029288)
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研究分担者 |
片山 光浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70185817)
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キーワード | 表面水素 / 水素生態 / 表面局所プロセス / イオン反跳分光 / 自己組織化 / 水素終端 / STM / パターニング |
研究概要 |
本年度では、前年度に開発した、低エネルギーイオン反跳分光装置とSTMを用いて、表面局所における水素の生態を解析し、表面局所の水素に関する理解を発展させ、水素を媒介とする極微プロセス技術に応用することを目的とした。そのため、 (1)低エネルギーイオン反跳分光法により得られる水素の絶対量、構造などの表面水素のマクロな生態とSTMによって得られるミクロな生態との相関を把握しつつ、水素吸着による表面不活性化、構造安定化、置換吸着に伴う吸着原子層の挙動や自己組織化など、水素変性による表面局所領域の種々のプロセスを詳細に解析し、そのメカニズムを解明した。特筆すべき結果としては、水素原子付与による自己組織化として、 Ag/SiC(0001)表面を新たにとりあげ、この表面に水素原子を付与して観察した結果、金属/Si初期界面と同様のAg原子の2次元-3次元可逆的自己組織化現象を見出した。 (2)上の研究成果に基づいて、水素が吸着した表面局所領域でのみ選択的に発現する、選択エピタキシーなどの種々のプロセスを用いて、表面局所領域の構造と物性を制御するための科学と技術の開拓を試みた。具体的には、STMを用いて水素を表面局所領域から除去する技術を開発し、これにより、水素を媒介とする表面局所の制御プロセスを構築を狙った。特筆すべき結果としては、Si(100)4x3-In初期界面構造の水素修飾の際発現する、水素吸着により凍結された特異なSi構造であるSi(100)4x1-H構造をとりあげ、この表面からの水素原子の局所的除去によるパターニングを試みた結果、Siダイマー列が4倍周期に並んだ特異なナノ構造の創製に成功した。
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