研究課題/領域番号 |
10355006
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90242007)
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研究分担者 |
米山 猛 金沢大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30175020)
松本 潔 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10282675)
畑村 洋太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010863)
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キーワード | 3次元構造 / 複製 / 微細転写 / 金型加工 / 微細切削 / 射出成形 / 高速原子線 / プラスチック |
研究概要 |
本研究の目的は、サブμmの分解能を有し、3次元構造を複製できる新しい微細転写技術、すなわち「マイクロ・メカニカル・リプロダクション」を構築することである。この転写技術では、微細化のためにリソグラフィ技術だけでなく、従来の切削・塑性加工・鋳造・印刷などのメカニカルな加工技術を融合して用いる。本技術は、次の3つのプロセスからなる。つまり、(1)従来のリソグラフィ技術や金型作成技術を応用した「微細な原盤の作成」、(2)従来の樹脂によるレプリカ転写技術を応用した「原盤からマスクへの複製」、(3)新しい加工原理を用いる「マスクから被加工物への複製」、である。平成11年度は(2)(3)に注目した:(a)近接場光リソグラフィでは、実験だけでなく理論解析を用いて、近接場光で露光できる深さが偏光でも多少異なるが、概ね50nmであることを明らかにした。また、露光深さが50nmと浅い場合でも、さらに500nmと深く、露光像が転写される表面現像(ドライエッチング)技術を金属薄膜を積層したレプリカで検討した。(b)犠牲マスクエッチングでは、アクリル樹脂の犠牲マスク上にピッチ(約1.2μm)や傾斜角(約45度)が徐々に変化していく微細3角溝のパターンを転写し、さらにSF_6の高速原子線エッチングを照射して、同じパターンをガラス上に転写できることを実証した。(c)射出成形と圧縮成形とを応用するレプリカ作成技術では、電動押出形射出成型機を用いて、深140mm、ピッチ1μmの三角溝を転写し、サブμmの転写分解能が達成できることを実証した。
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