研究分担者 |
青柳 誠司 関西大学, 工学部管理工学科, 助教授 (30202493)
伊藤 寿浩 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (80262111)
保坂 寛 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50292892)
梅田 和のり 中央大学, 理工学部精密機械工学科, 助教授 (10266273)
大隅 久 中央大学, 理工学部精密機械工学科, 助教授 (00203779)
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研究概要 |
本年度は,光信号再生方法とフォーカシング方法について下記の研究を行った. 1.光信号再生方法 近接場光のディスク面での透過・反射特性を解析した.まず,波動方程式とグリーン関数法による2次元近似解析を行った.スライダに搭載された光源からの出射光が,媒体面で反射・透過する様子を計算し,各種光検出方式の優劣を比較した.その結果,ディスク反対面にフォトディテクタを設置する方式が最も高いコントラストが得られることが分かった.つぎに,本方式に対して,より正確な FDTD 法による3次元解析を行った.その結果,コントラストを最大にするスライダ浮上高さが存在することが分かった. また実際のヘッドの構成を考案した.スライダを柔に支持するサスペンション機能と,光の導波機能を同時に満たすものとして,紫外線硬化樹脂をベースとしたフレキシブル導波路を採用し,具体的なスライダおよび支持機構を設計・製作した.試作品に対して,スライダ浮上特性を測定し,設計値とおりの静・動特性が得られることを確認した. 2.フォーカシング方法 スライダに搭載したAFMプローブによるフォーカス制御について検討した.駆動機構が単純で,かつ現状技術で作成可能なPZT薄膜による自己駆動型カンチレバーを対象とした.ファイバ型ホモダイン干渉計を製作し,長さ500μmのカンチレバーの周波数特性を測定し,さらに,サファイヤ表面への追従性能を測定した.その結果,ナノメートルオーダでの追従精度が得られることを確認した.さらに,高速走査時におけるタッピング運動の解析に着手した.
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