研究課題/領域番号 |
10355025
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
水谷 惟恭 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60016558)
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研究分担者 |
脇谷 尚樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40251623)
篠崎 和夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00196388)
舟窪 浩 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90219080)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 薄膜 / バリスタ / PTC / 微構造 / MOCVD / 成長メカニズム / SrTiO_3 / BaTiO_3 |
研究概要 |
PTCやバリスタセラミックスは電子部品として非常に重要である。これらのセラミックスは焼結体として用いられて来た。これらのセラミックスの機能発現は焼結体に生成する粒界の界面にある。しかしながら焼結体セラミックス電子部品はサイズを更に小さくするのにはいくつかの限界がある。 本研究の目的はバリスタやPTCセラミックスの薄膜をいくつかの方法、主にMOCVDやCSD法などによって実現することにある。 研究の対象として薄膜バリスタや薄膜PTC部品用材料としてSrTiO_3,BaTiO_3および両者の固溶体、更にPbTiO_3やPTTのようなペロブスカイト構造の物質を用いた。 以下に主なる成果を個条書にする。 (1)MOCVD法を用いてNbやLaをドープしたBaTiO_3とSrTiO_3の半導体薄膜の合成に成功した。 (2)これらの半導体化のメカニズムを調べ、酸素空孔が関係した原子価制御型によって半導体化している。 (3)これらの薄膜はエピタキシャル成長で、エピタキシャルの生成条件を基板とのミスマッチや成膜温度との関係を明らかにした。 (4)これらの半導体薄膜にBiを同時ドープ手法を用いて、Bi,Nb同時ドープSrTiO_3薄膜をMOCVD法で合成した。 (5)このBiドープ半導性SrTiO_3薄膜はI-V特性の測定からバリスタ特性を示した。バリスタ特性の起源は結晶方位の異なるドメインの界面にあることが分かった。 (6)有機金属化合物などを用いて化学溶液析出法(CSD)でBiとLaを同時ドープBaTiO_3をLaNiO_3基板上に合成した。 (7)このCSD法半導性BaTiO_3はバリスタ特性を示し、またBiを入れないLa-BaTiO_3は125℃に温度-抵抗変化をもつPTC効果が発現した。
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