研究課題/領域番号 |
10355031
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小野 勝敏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (10026049)
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研究分担者 |
鈴木 亮輔 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (80179275)
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キーワード | 四塩化チタン / マグネシウム / 還元 / 微粉末 / 塩化ニオブ / 塩化タンタル / 溶融塩 / マグネシウム |
研究概要 |
四塩化チタンとマグネシウムを用い、溶融塩の内部で還元反応を進行させる新しい連続還元プロセスの開発を行った。提案の還元プロセスは、現有生産法のクロール法が使用している原料である四塩化チタンとマグネシウムを同様に使用し、金属マグネシウムと溶融塩を反応容器につめ加熱するとマグネシウムと溶融塩は比重差で二液層に分離するので、下層の溶融塩に四塩化チタンを導入し上層の金属マグネシウムで還元する。溶融塩内部を沈降した金属チタンは容器底部に堆積するのでこれを溶融塩から引き出し分離する。 本年は上記還元法の粉末形態、粒度を支配する反応機構を探るため、四塩化チタンの他、塩化ニオブおよび塩化タンタルを原料に還元実験を行った。比重差で沈降するチタン粉末の凝集状態を走査型電子顕微鏡により検討した。実験の結果、ニオブ、タンタルの純金属単体微粉末の製造に成功した。これら微粉末は小型大容量コンデンサーの逼迫する需要に耐える微細なものであり、電子材料産業界から注目された。比重が大きく、焼結の少ないこれら高融点金属を用いることで、本提案の微粉末生成機構は次のように解明された。すなわち、溶融塩には金属マグネシウムおよび金属塩化物は最大でも数%しか溶解しないが、溶融塩への金属マグネシウムの高速溶解によって、金属塩化物気泡の表面で微粉末が形成される。また、四塩化チタンに替えて二酸化チタン、還元剤にカルシウム、溶融塩に塩化カルシウムを用いたところ、副成生物である酸化カルシウムを溶融塩内に溶解させることができ、低酸素チタン粉末の製造、分離回収に著しい効果があった。
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