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2001 年度 実績報告書

減プロラミン米の育種

研究課題

研究課題/領域番号 10356001
研究機関九州大学

研究代表者

佐藤 光  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70128031)

研究分担者 望月 俊宏  九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (60239572)
熊丸 敏博  九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (00284555)
小川 雅広  山口県立大学, 生活科学部, 教授 (10160772)
荒巻 功  独立行政法人, 酒類総合研究所, 室長
キーワードイネ / 醸造適性 / プロラミン / 連鎖分析 / 突然変異 / プロテインボディ
研究概要

減プロラミン米の酒造特性
減プロラミン米を含む心白構造を持つコメ胚乳変異体についてその酒造適性を調査したところ、心白構造を有していても必ずしも酒造適性が優れていないことが明らかとなった。
さらに、低蛋白質変異体を用いて清酒小仕込試験を行った。一般的に過度の溶解性を示すコメは、酸度等が増加し品質が劣化するとされている。esp2変異体のコメは極めて高い溶解性を示したにもかかわらず、酸度、アミノ酸度が最も低くかった。これは原料利用率向上の面から非常に興味ある結果であった。
減プロラミン遺伝子の単離と構造解析
昨年度に引き続き、インド型品種Kasalathと減プロラミン米系統の連鎖解析を行った結果、esp1変異遺伝子を染色体4上の2.2cM領域内に位置づけることができた。この結果は、今後Esp1遺伝子の単離に必要な大規模集団を用いた高精度連鎖地図構築の足がかりとなる。
減プロラミン米の免疫組織学的解析
プロラミンはCys-Rプロラミンと、Cys-Pプロラミンに分けられる。減プロラミン系統のうちCys-Rプロoミンが低減した系統(esp3変異体)とCys-Pプロラミンが低減した系統(Esp4変異体)並びに原品種における各プロラミンの登熟期における集積過程を調査した。その結果、Cys-Rプロラミンは登熟期初期に、またCys-プロラミンは登熟後期に集積することが明らかとなった。
次に両プロラミンそれぞれに対する特異抗体を用いて、免疫組織化学的解析を行った。その結果、Cys-RプロラミンはPB-Iの中心付近に、Cys-Pプロラミンはその周辺に集積して行くことが明らかとなった。
これtらのことからCys-RプロラミンはPB-I形成において核として重要な働きをしていること、Cys-PプロラミンはPB-I内を充足させる働きをしていることが考えられた。このことがPB-Iが難消化性を示す原因と考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoko Takemoto, Sean J.Coughlan, Thomas W.Okita, Hikaru Satoh, Masahiro Ogawa, Toshihiro Kumamaru: "The rice mutant esp2 greatly accumulates the glutelin precursor and deletes the protein disulfide isomerase"Plant Physiology. 128(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Jahan, M.S., T.Kumamaru, H.Satoh, A.Hamid: "Variation of glutelin seed storage protein in Bangladesh rice cultivars, a primary study"Rice Genetics Newsletter. 18(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Aung, Pa Pa, T.Kumamaru, H.Satoh: "Genetic variation in seed storage protein glutelin of Myanmar local rice cultivars"Rice Genetics Newsletter. 18(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Tian H.D., T.Kumamaru, H.Satoh: "Gene analysis of 57H mutant gene, glup6, in rice"Rice Genetics Newsletter. 18(印刷中). (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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