研究課題/領域番号 |
10356003
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森 敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90011915)
|
研究分担者 |
塩入 孝之 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (20012627)
後藤 文之 財団法人 電力中央研究所, 我孫子研究所, 研究員
長谷川 和久 石川県農業短期大学, 教授 (10070848)
中西 啓仁 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80282698)
庄子 貞雄 東北大学, 農学部, 名誉教授 (10005605)
|
キーワード | 鉄欠乏 / ムギネ酸 / 鉄欠乏耐性 / 形質転換植物 / イネ / タバコ / アルカリ土壌 |
研究概要 |
1.石灰質アルカリ土壌で生育するトランスジェニックイネの作出 ムギネ酸合成経路上の酵素であるニコチアナミンアミノ基転移酵素(naat)の遺伝子を導入した鉄欠乏耐性イネを作出した。このイネはアルカリ土壌(貝化石土壌)の畑作条件下で強い耐性を示し、分けつと充分な稔実を示した。対照区(Vector のみを導入した区)は1穂しかつけなかった。導入遺伝子は鉄欠乏の根で強く発現し、酵素の比活性は対照区(野生株)の10倍以上を示し、ムギネ酸分泌量も数倍を示した。 2.FeSO4 をポリオレフィンコートした鉄系肥料を造粒し、いんげん、ホウレンソウ、コマツナ、ハクサイ、イネ、コムギをアルカリ土壌(貝化石土壌)でポット試験と圃場(ビニールハウス内)試験を行った。 イネの湛水栽培において、この肥料はFe_2O_3 1g/m^2投与で顕著なクロロシス回復効果を示した。 他の作物についてはFe_2O_3 5g/m^2以上で、2-3割の収穫増を示した。 3.森らがクローニングした鉄欠乏でオオムギの根に誘導される Ids2遺伝子の上流解析を GUS との融合遺伝子をタバコに導入し、鉄応答性シスエレメントが存在する領域を確定しつつある。
|