研究課題/領域番号 |
10357009
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
豊福 不可依 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10117179)
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研究分担者 |
湯浅 賢治 九州大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40136510)
大喜 雅文 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10160441)
徳森 謙二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40253463)
神田 重信 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (20014003)
吉浦 一紀 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (20210643)
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キーワード | 放射光 / 蛍光X線 / 2焦点撮影 / ステレオ撮影 |
研究概要 |
本研究は、大型放射光を利用した、2焦点単色X線源の試作、開発をおこなうこと、ならびにそれを用いて放射光単色X線によるK吸収端差分により、血管のみを実時間で立体観察する技術開発をおこなうことを目的とする。 (1)2焦点蛍光X線源の改良 平成12年度は、前年度に続き、2焦点蛍光X線源の最適なパラメータについてさらに検討を加えた。放射光により励起される蛍光X線強度は、入射放射光スペクトル、ターゲット種類、ターゲット角度、ターゲット厚、ターゲット配置、コリメータ系の幾何学的形状等に依存する。このためこれらのパラメータの種々の組み合わせについて、北村により開発公開されている計算コードを用いてパソコンによる強度計算を行った。また、これまで固定であった焦点間距離を可変にする改良を行った。 (2)デジタルビデオシステムの整備 前年度に購入した映像データの収集のためにデジタルビデオ(DV)レコーダシステムを用いて、デジタルビデオデータの取り込みのためのコンピュータハードウエア、およびソフトウエアを整備、改良した。DVに記録されたデータはIEEE-1394インターフェイスによりコンピュータに取り込み、種々のソフトウエアを用いて前処理をおこなった。 (3)ステレオ撮影実験 高エネルギー加速器研究機構のAR(6.5GeV)の白色X線ビームラインを用いて2焦点蛍光X線源によるファントムのステレオ撮影を2回にわたって行った。前年度までは1台のイメージインテンシファイアーを用いて実験を行ったが、今年度は2台用いて立体撮像ができるようにシステムの改良を行った。得られたデジタルビデオデータをオフラインで処理し、ステレオ映像を得た。 (4)研究会、学会 平成12年7月にアメリカ合衆国シカゴで開催された医学物理と医用生体工学国際学会(Chicago2000)において、2焦点蛍光X線源およびそれを用いた立体撮影に関する研究成果発表を行った。また、平成12年9月に開催された日本医学物理学会において放射光励起蛍光X線源による単色X線CTについて報告した。
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