研究課題/領域番号 |
10357016
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新家 眞 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (00092122)
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研究分担者 |
藤居 仁 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (70133775)
永原 幸 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50262134)
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キーワード | レーザースペックル / 血流速度 / 組織血流量 / 臨床応用 / 視神経乳頭 / 脈絡膜 / 網膜血管 |
研究概要 |
従来のレーザースペックル試作機を簡便に臨床で使用するために、以下の点について改造と開発を行い、in vitro実験でその定量性について検討した。 (1) 内部固視標を設置し被検者が良好な固視ができるように仕様を変更した。 (2) 固視のずれに対して解析画面上で追従するためのソフトウェアを開発した。 (3) 血管内径の測定を行うためにCCDカメラからコンピュータに血管像を取り込み、血管断面に対するアルゴリズム曲線を解析できるソフトウェアを開発した。 (4) 脈絡膜、視神経乳頭部の組織血流の変化をより正確に定量するため、レーザー装置の改良で出力の安定性を向上させた。また、ノイズの減少に伴いエリアセンサー感度を向上させた。組織血流量の換算値については、現在、家兎で水素クリアランス法による実験を行っている。 (5) 大容量ハードディスクドライブ(4ギガバイト)とバックアップ用メディアとして640メガバイトの光磁気ディスク(MO)が使用できるMOドライブを設置し、ハードディスクドライブに保存した解析データを定期的にバックアップできるよう仕様を変更した。 (6) さらに簡便な操作を可能にするため、市販の無散瞳カメラを改造し試作機を開発した。この試作機は臨床応用を可能にするため、従来の眼底撮影の機能を生かし、血流測定の機能を付加した。現在、レーザーの照射方向、測定領域、照度やエリアセンサーの感度などについて調整を行い、in vitro実験でその定量性について検討を行っている。 上記の開発に加え、本装置の安全性についても猿眼や家兎眼で実験を行い組織学的検討を進めている。
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