研究課題/領域番号 |
10357016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新家 眞 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (00092122)
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研究分担者 |
藤居 仁 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (70133775)
永原 幸 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50262134)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | レーザースペックル / 血流速度 / 組織血流量 / 臨床応用 / 視神経乳頭 / 脈絡膜 / 網膜血管 |
研究概要 |
我々は人眼に適応可能なレーザースペックル現象を応用した二次元解析装置を開発し、in vitro実験により作製したノモグラムから血流速度の定量的な指標であるNB値(normalized blur)を用い、正常人における網膜静脈血流速度を算出し、臨床における本装置の有用性について検討してきた。NB値はその特性から測定限界があり、乳頭近傍の網膜血管血流速度測定に適合したSBR値(square blur rate)を用いた新しい測定装置を開発した。 本装置の光学系は、半導体レーザー(波長808nm)および半導体エリアセンサーを装備した眼底カメラ、モニター、イメージセンサーと解析用パーソナルコンピュータ(Windows98^<【○!R】>)より構成されている。眼内に照射され、反射したレーザースペックルパターンはミラーを介して100×100画素のエリアセンサー上に結像する。レーザースペックルパターンのコントラストの変化を高速演算回路で平均強度と偏差に計算し、さらに解析コンピュータでSBR値を算出する。 網膜静脈を想定したガラス毛細管を用いたin vitro実験からSBR値は血管内径、血流速度と背景にある脈絡膜血流に相関することが分かり、測定特性を踏まえた上で生体眼で得られた測定値を解析する必要がある。 測定した正常人の網膜静脈の平均血管径は150μm、平均血流速度は18.4士3.8mm/sec(平均±標準偏差、n=16)、再現性指数は3.6±0.9%であった。本法による網膜静脈血流測定は臨床的に有用であると考えられる。
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