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1998 年度 実績報告書

レーザーを用いた歯科用光断層撮影(CT)装置に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10357017
研究機関東北大学

研究代表者

堀内 博  東北大学, 歯学部, 教授 (00013962)

研究分担者 稲場 文男  東北工業大学, 教授 (90006213)
荘司 佳奈子  東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90302158)
石幡 浩志  東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40261523)
飯山 正夫  東北大学, 歯学部, 助手 (00193152)
遠藤 英昭  東北大学, 歯学部, 助手 (80168830)
キーワードレーザー / CT / ヘテロダイン / 歯
研究概要

口腔領域の光断層画像を生成するにあたり口腔内組織の光透過性を検索することは、断層画像に反映される組織像の再現性ならびに定量性を確立するのに不可欠である。これまでに、本課題担当者らによる知見等により、歯などの硬組織について光学的特性が明らかとなった。本研究では可視光レーザーによる光断層撮影装置の口腔領域への適用をめざし、歯肉、粘膜など、軟組織の分光学的特性を検索する。口腔領域の軟組織は血流を多く含みその分光学的性質は血液に由来するものと思われる。そこで血液に対する入射光のpathwayを以下の如く検索した。光源として568、660、940nmのLEDおよび810nmの半導体レーザーを用い、これを光学計測用四方透明キュベント(4.5x4.5x45mm)内の赤血球懸濁液に対し光ファイバーを介して照射した。入射光に対する直進透過光および90゚方向の側方散乱光について光ファイバーを介して、フォトダイオードにて検知した。試料の濃度は0.5〜25%とした。すべての波長の入射光に対し、希薄な試料では直進透過光成分が側方散乱光成分に対し優勢であるが、濃度の増加により側方散乱光成分が増し、15%以上の濃度の試料では各波長について側方散乱光成分が直進透過光成分に対し優勢であった。これら逆転の現象が起こる濃度は各波長ともおよそ10%であった。また赤血球懸濁液と等量のヘモグロビン濃度を有する溶液について同様の試験を行ったところすべての波長、濃度について直進透過光成分が側方散乱光成分に対し圧倒的に優勢であった。以上から正常な赤血球を含む血液は強い光散乱作用を有することが認められた。すなわち透過型の光検知法では、見かけ上の透過光中に血流により生ずるおびただしい背景散乱光を含む可能性が示唆された。従って、軟組織など血流を多く含まれる組織の分光学的検索には、背景散乱光成分中から直進透過光成分を選択抽出できる光ヘテロダイン検知法が有用と思われる。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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