研究分担者 |
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (10142986)
高柴 正悟 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50226768)
片岡 正俊 徳島大学, 歯学部, 助手 (20224438)
岡田 宏 大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
庄司 茂 東北大学, 歯学部附属病院, 講師 (10142986)
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研究概要 |
1) 歯周病の発症メカニズムに関連する遺伝子 ○ 歯周炎罹患組織浸潤T細胞の受容体遺伝子の解析:T細胞のVbβ16遺伝子のCDR3領域では,ロイシン残基の頻度が高く、L-X-GあるいはL-X-Tという配列が頻回に見られた。 ○ 炎症性サイトカイン発現調節遺伝子:IL-1発現調節領域遺伝子の多型性の解析のための患者を選択し,サンプルを採取した. ○ 薬物誘発性歯肉増殖に関与する遺伝子:ラットのサイクロスポリンA経口投与で、TGF-β等を介しない系が示唆された。 2) 宿主の歯周病感受性に関わる遺伝子 ○ 自己抗体産生に関与するHLAclassII遺伝子:自己免疫疾患に関与するパルポウィルスの感染の有無により患者をリストアップした. ○ 早期発症型歯周炎におけるリンパ球動態に関する遺伝子:早期発症型歯周炎患者では,Bリンパ球表面免疫グロブリンIgM,IgDが健常者と異なっていた。 ○ 歯周病感受性に関する未知の遺伝子同定:cDNAから数種のクローンを得、リン酸化酵素DGKの染色体遺伝子のExon1の塩基配列の多型性を見出した。 ○ 歯周病感受性に関わる酵素遺伝子の変異の解析:小児型低フォスファターゼ症患者でエクソン9に発端者と母親に(T1155C)の点変異が、エクソン10に発端者と父親に(G1320A)の点変異が確認された。 3) 歯周病関連細菌由来の遺伝子 ○ P.gingivalisの病原因子関連遺伝子:赤血球凝集因子分子を新たにクローニングし,機能モチーフを明らかにした。 ○ A.actinomycetemcomitans(Aa)由来の病原因子関連遺伝子:染色体DNAより細胞膨化致死毒素遺伝子のクローニングを行った。 ○ 歯周病関連細菌のtypeIII分泌系関連遺伝子の解析:P.gingivalisのsepB類似ATPase部分配列は2菌株間で100%に近い相同性を示し,腸管病原性E.coliとの相同性も約80%と高かった.
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