研究分担者 |
大沢 晃 中部大学, 工学部, 教授 (40247614)
乾 正知 茨城大学, 工学部, 助教授 (90203215)
浅野 哲夫 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (90113133)
比留川 博久 工業技術院, 電子技術総合研究所, 主任研究官
東 正毅 豊田工業大学, 工学部, 教授 (70189752)
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研究概要 |
前年度に引き続き,本研究組織に属する各研究分担者が独自に提案し開発してきているロバスト幾何計算技術を統一的視点から調査し,各手法の長所・短所を比較・検討した.検討の対象とした手法には,杉原の提案する「位相優先法」,浅野の提案する「ディジタル画像の計算幾何学的アプローチ」,今井の提案する「整数計画に基づく単体分割」,比留川の提案する「相空間における代数的動作計画法」,大澤の提案する「スペースモデリング」,乾の提案する「3次元デジタル画像表現・操作法」,東の提案する「クラスタリングによる退化対策」,木村の提案する「立体記述のためのボクセル彫刻方式」などが含まれる. 本年度はまず,海外のロバスト幾何計算研究者との交流を通して手法の比較を行った.対象としたのは,幾何計算ソフトウェアライブラリLEDAを作っているドイツのマックスプランク研究所を中心とするグループと,記号摂動の実装を行なっている米国のベル研究所のグループである.7月に英国で行なわれた応用数理国際連合大会において,これらのグループと共同で設けたロバスト幾何計算に関する特別セッションや,研究者の来日の機会などを通して,手法の比較と今後の共同研究の方向を検討した.その結果,LEDAライブラリの上で日本側の開発手法を動かしてみるという方法で共同研究の見通しを立てることができた. 一方,国内では,昨年化に検討を開始している画像データ構造を利用した計算の安定化という共通視点からの手法比較をさらに深め,ディジタル画像において高速化が難しいユークリッド距離計算を,効率よく行うことのできる近似解法を共同研究の成果として得ることができた.
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