研究課題/領域番号 |
10358017
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 教授 (20213142)
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研究分担者 |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50215935)
中州 庸子 野洲病院, 脳神経外科, 医師
森川 茂廣 滋賀医科大学, 分子神経科学研究センター, 助教授 (60220042)
岡本 泰範 GE, 横河メディカルシステム, 技術部・主任研究員
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キーワード | 脳循環代謝 / 二重共鳴NMR / 化学シフト画像 / ^<13>C NMR / 代謝画像 / 脳機能 / グルコース代謝 / エコー・プラナーCSI |
研究概要 |
本年度は高速撮像機能を改善するためにハードウェアーを付加した臨床画像用MRシステムでの超高速MR画像ならびにスペクトロスコピー画像撮像用ソフトウェアーの制作を行った。これらをまとめると以下の如くになる。 1.既存MR画像装置との連携による超高速・高分解能MR代謝画像計測法の開発 昨年度に導入した高速勾配磁場スイッチングが可能な水冷式局所勾配磁場コイルを活用する高速化学シフト画像撮像のためのパルス系列をプログラミングした。人体計測の安全性を確保したのち、ファントムならびに健常ヴォランティアによってMR形態画像と代謝画像の高速撮像の最適化を図った。これによって、^<13>C NMR信号ならびに、^<31>P、^<23>Naなど低感度核のMR信号の高速・高感度検出できるようになった。 2.エコー・プラナー法の導入による生体内^<13>C MR信号の高速画像化 ラットによる脳虚血モデルにおいてエコー・プラーナーを元にした化学シフト画像により、^<13>C NMR信号の高速取り込みを実現し、ラット脳内の^<13>C標識代謝産物の画像を得た。また、この方法を人脳へ応用し、健常ヴォランティアによる1-[^<13>C]-glucoseの脳への取り込みと、それに引き続くTCA回路内でのglutamine,glutamateへの時間的推移を追跡した。 3.可視分光法によるラット脳内酸素動態の計測 小動物の脳内循環動態を詳しく計測するために、可視分光光度計を製作した。本装置は独立した2チャンネルを有し、ヘモグロビンのソーレバンドの吸収強度から脳組織内の酸素化型と非酸素化型ヘモグロビン、ならびにヘモグロビンの総量を計測できる。さらに、MR画像との同時計測のため信号検出部の小型化を達成し、MR画像と脳内循環動態との同時計測を可能にした。
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