研究課題/領域番号 |
10359006
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
藤岡 知夫 東海大学, 理学部, 教授 (70051381)
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研究分担者 |
砂子 克彦 東海大学, 理学部, 教授 (50056016)
八木 隆志 東海大学, 理学部, 教授 (20297196)
南里 憲三 東海大学, 理学部, 教授 (20056211)
山口 滋 東海大学, 理学部, 助教授 (40297205)
武田 修三郎 東海大学, 工学部, 教授 (90056094)
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キーワード | ヨウ素レーザー / 環境保全 / 災害対策 / 岩石切断 / アシストガス / ファイバー伝送 / 励起酸素発生器 / ターボブロアー |
研究概要 |
コイルレーザー(ヨウ素化学レーザー)を環境保全及び災害対策として利用するための基礎技術を確立するため、既存のコイルレーザーを用いて実験を行い、理論的考察を行った。得られた主なる結果は次の通りである。 (1)可搬型COILシステム構築のために必要なシステム構成機器について検討を行い、一例として出力30kW、連続動作2時間のシステムの概念設計を行った。その結果、システムは鉄道用コンテナ5台に分散して積載することができることが明らかになった。 (2)システム小型化が第一の課題であることにより、励起酸素発生器(SOG)およびサブシステム、過酸化水素の必要積載量を大幅に低減する新型SOGの開発を行った。これは、過酸化水素を直径60μmの微細な霧状にして利用効率を向上させるものである。 (3)従来,SOGは過酸化水素の利用効率が低く循環利用が不可欠であったが新型SOGでは使い切りの利用形態が可能になる。実験結果、塩素ガスの反応効率は70%と低いものの、励起効率に関しては実用充分な70%を達成し、過酸化水素利用効率は従来機の40倍である20%を達成した。これは使い切り型SOGの実現に大きく貢献するものである。 (4)COILの小型化のために重要なポイントである装置の動作効率改善についても重大な進展があった。本研究グループでは,従来の超音速動作にかわる新しい動作モードとして高圧力亜音速モード動作を提唱してきた。さらにこの動作モードと新開発のターボ型排気装置を組み合わせ、初段真空排気装置の大きさを5.5tonから80kgへ激減させるものである。また高圧力亜音速モードの動作効率改善のため理論的,実験的取り組みを行った。その結果、前年度を上まわる化学効率25.0%を達成した。単位レーザー出力あたりに必要な排気装置の能力で比較すると、従来の超音速動作に比べて5倍の値である3.5J/literを達成した。
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