研究課題/領域番号 |
10400012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 博之 東北大学, 総長 (00005266)
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研究分担者 |
丹保 憲仁 北海道大学, 総長 (80001147)
木村 孟 学位授与機構, 機構長 (40016506)
大南 正瑛 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066587)
伊藤 文雄 青山学院大学, 国際政治経済学研究科, 教授 (20082729)
有本 章 広島大学, 大学教育研究センター, 教授 (00030437)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 第三者評価機関 / 評価機関の形態と機能 / 大学評価対象 / 大学評価の内容と方法 / 教育評価 / 研究評価 / 評価項目 / 外国の大学評価機関 |
研究概要 |
本研究の目的は、大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について」において提言された第三者評価機関のイメージの論理的かつ具体的な構想を研究することであり、下記が本研究が留意したその答申の要約である。 (1)第三者評価機関の基本的な要素として、(1)個々の大学とは別の専門の評価機関が評価を行う、(2)機関独自の評価基準により評価を行う・機関独自に評価者を選んで評価を行う等がある。評価機関の設置形態については、大学共同利用機関と同様の位置づけの機関とする。評価機関の機能としては、大学評価に関する情報収集・提供、評価についての調査研究を行うことなどである。(2)大学評価機関の行う評価の目的、趣旨について、(1)各大学の教育研究の質の向上を支援・促進するとともに、大学の教育研究の特質にふさわしい競争的な環境の向上を図る事であり、(2)公共的な機関である大学の活動状況や成果を社会に対して説明する責任の確保が重要である。(3)評価の対象は、(1)主たる対象を国立大学とし、(2)公私立大学については、設置者の希望により、第三者評価機関の評価を受けることが出来るものとする。(4)評価システムの基本的留意点としては、(1)教育活動、研究活動、地域社会や産業界との連携・交流、社会貢献など、大学の諸活動に応じて、各大学の個性や特色が十二分に発揮できるよう複数の評価手法に基づき、多面的な評価を行うことと、(2)全ての活動、諸要素を総合した大学単位の総合評価を行うのではなく、評価のテーマや評価項目に応じ、学部・研究科等(場合によっては、学科専攻)単位に評価を行うことである。 これらを踏まえて、本研究会では、第三者評価機関の行う評価の内容・方法について、外国の大学評価の現状も比較しながら、検討した。評価には、教育評価、研究評価、地域社会や産業界との連携・交流、社会貢献に対する評価、その他大学の諸活動にわたる評価などがある。教育評価の内容の例として、対象学科の教育目標の達成度、教育機能の強化、専門職業人養成、生涯学習対応などが挙げられる。研究評価は、各専門分野の研究の卓越性などを検討することが挙げられる。 具体的な教育評価項目は、大学の自己改革を支援・促進するという観点や社会への説明責任という観点などからの評価にすべきであり、その為には、自己評価のデータ分析など各大学の実情を把握することが重要であり、評価の対象は学部、専攻、分野などにより様々であり、評価分野毎に柔軟に対応する体制を整えることが重要だということが指摘された。評価結果の活用、評価結果の出し方については、当該分野に応じて、数値的なデータと評価者の判断に属する指標の組み合わせを採用することが提案されている。外国の第三者評価機関について、本年度は、英国(岡田)、アメリカ(金子)とドイツ(吉川)の現状を実地調査した。
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