研究課題/領域番号 |
10410008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大谷大学 |
研究代表者 |
吉元 信行 大谷大学, 文学部, 教授 (50103122)
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研究分担者 |
田辺 和子 東方研究会, 研究員
高井 康弘 大谷大学, 文学部, 助教授 (00216607)
長崎 法潤 大谷大学, 文学部, 教授 (10081928)
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キーワード | パンニャーサジャータカ / 大谷大学図書館 / パーリ語貝葉写本 / クメール文化 / ジャータカ / タイ王国寄贈 / 東南アジア文化 |
研究概要 |
本研究は、これまでの準備的研究はなされていたものの、平成10年10月の中途採択であるため、本年度は主として大谷大学図書館所蔵の「パンニャーサ・ジャータカ」クメール文字貝葉写本の研究資料収集と整備が中心的作業となり、分担者・協力者による校訂作業に着手した。 1. 資料の収集と整備:「パンニャーサ・ジャータカ」大谷貝葉の全葉を写真撮影、本フィルムと分担者田辺和子の所持するマイクロフィルムとをプリント・コピー、両フィルムのマイクロデジタルコンバートによるCD-Rの作成(パソコンで貝葉文字を拡大して、校訂作業を容易にするため)。併せて、現地を含めて内外の関連する資料を収集した。 2. 研究打合会と研究会の開催:校訂作業には多くの研究者との共同作業を要するため、頻繁に打ち合わせと研究会をもった。代表者・各分担者が研究会においてこれまでの研究経過を報告した。また、来日中のPeter Skilling氏(タイにおける貝葉写本の収集と研究の権威)と打ち合わせ、来年度末の本研究への招聘を約束した。さらに、来日中のハンブルク大学教授L.Schmithausen博士を招き、ジャータカに関する公開研究会を開催、本研究を近隣学界に周知し、協力を求めた。 3. テキスト校訂作業:「パンニャーサ・ジャータカ」は50の物語よりなるが、大谷貝葉にはそのうちの26の物語が含まれている。本年度はその中の9編を選び、分担者・協力者が校訂作業に着手し、2月末までにそのローマナイズを完成した。この後、田辺所持のマイクロフィルム(A〜G本)との対照・校訂作業に入りつつある。 4. 代表者吉元は、本研究準備段階で完成したSurupa-jataka、また分担者田辺は、Sattadhanu-jatakaとSirivipulakitti-jatakaの校訂をもとにして、その訳注及び文献的・文化史的・思想的研究を実施し、多くの知見を得た。
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