研究課題/領域番号 |
10410010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 康邦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80012508)
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研究分担者 |
山田 忠彰 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (10220386)
船木 亨 熊本大学, 文学部, 教授 (30190119)
星野 勉 法政大学, 文学部, 教授 (90114636)
湯浅 弘 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (10230608)
関根 清三 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90179341)
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キーワード | 生命 / 形態 / ゲーテ / ニーチェ / 生命倫理 / 死生観 |
研究概要 |
本年度の研究課題は、 (1) 各分科会で西洋思想史上における生命概念の系譜と本質に関する個別研究を進めること。 (2) 各分科会の研究成果を全体研究会で総合的に検討すること。 以上二点であったが、具体的な研究成果としては次のようなものが挙げられる。 (あ)研究分担者の山田(ドイツ観念論分科会)が、ゲーテとニーチェにおける生命論を形態論の見地から研究し、形態化と既成の形態の破壊、そして新たな形態化という動的な構造として生命現象を捉えようとする視点が両者に共通して見られることを明らかにし、ドイツ観念論全盛の時代の生命観と、後続する生の哲学の生命観との連続性に関して新たな知見をもたらした。 (い)研究分担者の池田(ドイツ観念論分科会)が、人間の生命現象と言語との関わりに関する思想史的な研究を行ったが、この研究によって古代以来の長い展望において生命観を捉え直す必要があるという発想から着想された本研究プロジェクトの基本的な意義が改めて確認された。 (う)研究協力者の根田(現代科学思想分科会)が、生命倫理における諸問題を取り上げ、現代のアクチュアルな問題である生命倫理上の諸問題に関して、例えば死生観の変遷への考慮といった思想史的な見地からアプローチする視点を提示した。
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