研究課題/領域番号 |
10410016
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
圀府寺 司 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50205340)
|
研究分担者 |
川田 都樹子 甲南大学, 文学部, 助教授 (00236548)
六人部 昭典 大手前大学, 文学部, 助教授 (30239470)
岡田 温司 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (50177044)
秋庭 祐子(池田 祐子) 京都国立近代美術館, 学芸課, 研究員 (50270492)
|
キーワード | ユダヤ / 近代美術 / 美術史学 |
研究概要 |
本年度に発表した主な研究成果は、研究報告書に盛られた各論文と、圀府寺が木俣元一氏(名古屋大学)との共編で刊行した「西洋美術研究」誌、第六号「特集・イコノクラスム」に掲載されたユダヤ関連論文(翻訳、書評などを含む)の二点である。昨年度に刊行した「西洋美術研究」誌第四号「特集・美術史とユダヤ」と合わせた計三点の刊行物が、本研究の主要な成果ということになる。 国内におけるその他の研究実績としては、研究会における樋上千寿氏の研究発表(マルク・シャガールについて)、有木宏二氏(宇都宮美術館)の本研究への参加など、若手研究者の発掘において大きな成果を得た。シャガールについては、今年、二種のシャガール展が日本で開催され、これらの展覧会カタログには有木氏のシャガールに関する論文、S.T.Goodmanの論文の翻訳(樋上、竹口浩司(福岡県美術館)訳)が掲載されることになっており、これらも本研究の研究協力者による実績として特筆しておきたい。 国外においては、アムステルダム、パリにおいて短期間ながら調査、情報交換を行った当初の予定では、ニューヨークのユダヤ博物館における展覧会、エルサレムのユダヤ美術センター訪間なども考えていたが、九月のテロ事件やイスラエル情勢の悪化で、旅行を断念せざるを得なかった。しかし、イエジー・マリノフスキー(ワルシャワ)のほか、タマール・ガーブ(ロンドン大学)、キャサリン・スースロフ(カリフォルニア大学)など多くの研究者と今後の研究について連絡をとり続けている。研究の第一段階は終了することになるが、より国際的な展開をねらった研究のための準備は進行中である。
|