研究課題/領域番号 |
10410024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西川 泰夫 北海道大学, 文学部, 教授 (70053642)
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研究分担者 |
佐藤 達哉 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (90215806)
溝口 元 立正大学, 社会福祉学部, 教授 (80174051)
大山 正 日本学術会議, 会員客員教授 (50008942)
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キーワード | 日本の心理学史 / 心理学史資料館(アーカイブ) / 日本の現代心理学の先人たち / 明治・大正期の留学生たち / アクロン大学アメリカ心理学史資料館 / クラーク大学資料館 / ジョンス・ホプキンス大学資料館 / ハーバード大学歴史的科学機器コレクション |
研究概要 |
本年度の研究実施計画に基づき以下の諸点を中心に実施し当初の計画を予定通り遂行した。 1、当研究計画に関するレビューを受けるためにアメリカの主だった研究者、並びに大学研究室や心理学史資料館(アーカイブ)、あるいは図書館を訪問すること。この訪問先は、アクロン大学のアメリカ心理学史資料館、ハーバード大学の歴史的科学機器コレクション、並びに資料館、クラーク大学心理学研究室、および図書館内資料館、ジョンス・ホプキンス大学心理学研究室、および図書館内資料館であった。また、アメリカ心理学会大会(サンフランシスコにて開催)第26部門(心理学史)などで、研究成果の発表を行った。 2、これら各所において、当計画を遂行する上で不可欠の資料や文献、古実験機器などの保存のための方法論やその実際の先進的な試みの一端の教授を受けること、並びに現場を体験すること。この結果、きわめて多くの貴重な資料の収集を果たし、また貴重な体験を積んだ。この成果の一部は、日本基礎心理学会大会講演で報告した。 3、日本の現代心理学を形成する上で中心的な役割を果たすことになった、これらの大学に留学し学位を取得した先人たちの経歴や研究テーマの内容を始め、その足跡を訪ねること、またその当時の当該大学における指導者や研究動向、カリキュラムなどの必要な資料の収集を図ること。こうした記録の保管と維持、展示のみならずこれらをいかに組織的に整理整頓し後世に伝えていくかに関する方法論をはじめ資料館の役割を再認識した。 4、これら先人によって持ち帰られた心理学がわが国にどのように定着し、また独自の展開を見ることになったのか、日本における現代心理学形成に関わる学問史的検討を加え、成果の一端を冊子化する。 5、他方、国内においては国内の研究者からの貴重な資料や証言の収集を図り、かつ心理学史論の確立にむけ理論的整備を試みている。同時に、外国で収集した資料をインターネット上の心理学史資料館に整理、保管し、一般公開を行っている。
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