年齢の低い視覚障害児に対する歩行訓練に関わる3つの要素を検討した。第1に視覚障害児の運動姿勢が長期的にどのように変化するのかを調べた。このために、視覚障害児に対する縦断的訓練を歩行訓練士が行った。また、視覚障害児の運動姿勢の変化を客観的に記録するために、3次元動作解析システムを使用し、視覚障害児の運動的特徴を明らかにした。第2に歩行補助具を開発した。複数のプリケーンを試作し実際の訓練で役立つ器具を生み出すことができた。また、白杖に関しては子ども向けの石突きも開発し、訓練場面でそれらの用具に対する検討を加えた。第3に年齢の低い視覚障害児のための指導案を作成した。ここでは、視覚障害児への教育的で人間的な関わり掛けが移動訓練を成功させる要素となることから、調査によって、どのような関わり掛けが大切であるのかを調べ、それと技術的問題を取り上げた指導案を作成した。
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