研究課題/領域番号 |
10410035
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大野 博之 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (00037037)
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研究分担者 |
遠矢 浩一 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (50242467)
針塚 進 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (50113973)
大神 英裕 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (20020141)
鶴 光代 福岡教育大学, 保健管理センター, 助教授 (00036899)
昇地 勝人 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (50036901)
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キーワード | 動作法 / 体験効果 / セルフ・コントロール / 障害児 / 不登校児 / 神経症者 |
研究概要 |
動作法体験による心身の活性化を調べるために、脳性まひ児や知的障害児、自閉症児などの障害児に対してその効果の現れ方を整理し、身体機能の向上だけでなく、表情や感情の表出、発声・発語などの自己表現の機能が向上し、併せて、パニックや多動、自己刺激行動などの不適切な行動をコントロールする機能が向上することが確証された。さらに、それらの機能の向上により、身辺自立や社会参加などの自立活動にも好影響がもたらされるとともに、視線が合うようになったり、他者への興味・関心、他者との感情の共有など、対人関係上の問題も改善することがわかった。さらに、不登校児や神経症者などの障害を持たない人達にも、心身の諸機能が活性化することも確認された。これらの事実をもとに、動作法体験の意義と役割が検討され、動作法における課題と訓練効果の緊密な関係性と体験効果をもたらすセルフ・コントロール機能のメカニズムに関する問題について考察を進めているところである。その一環として、昨年度には欧米の研究者にレビューを受けたり、国際学会での発表を行ってきたが、本年度は、イランで開催された知的障害児に関する国際シンポジウムに招聘され、動作法体験による心身の諸機能活性化とセルフ・コントロール機能に関する研究を発表した。また、韓国での特殊教育関係の国債シンポジウムに参加し、障害児の指導を巡って意見交換したが、その内容については韓国学会誌に論文として掲載されることになっている。さらに、平成11年11月、福岡で開催された日本リハビリテイション心理学会に参加した共同研究者(大神、針塚、遠矢、昇地、鶴、安好、蘭、冨永、山中、古賀)と意見交換の機会を持ち、次年度にこれまでの成果と併せて本研究を取り纏めることにした。
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