研究課題/領域番号 |
10410053
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
小坂 勝昭 文教大学, 国際学部, 教授 (10004087)
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研究分担者 |
五十嵐 雅郎 文教大学, 国際学部, 教授 (90296236)
杉山 富士雄 文教大学, 国際学部, 助教授 (70248615)
中條 安芸子 文教大学, 国際学部, 講師 (40265377)
椎野 信雄 文教大学, 国際学部, 助教授 (50206041)
小泉 賢吉郎 文教大学, 国際学部, 教授 (20225345)
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キーワード | リサイクル / 経済循環 / 環境統計 / 環境保全型企業 / ISO14001 / 環境マネジメント / 環境ビジネス / ビジネス倫理 |
研究概要 |
本研究は、リサイクル社会への移行を念頭において環境保全志向型「企業」の環境マネジメントならびに環境技術開発の実態を調査研究することを目的とする。そのために社会学、計量経済学、科学技術、科学社会学などの学際的協力を必要と考え研究チームを組織した。研究初年度は基礎研究に時間を費やし、本格的な調査は次年度に行うことにした。 本年度の研究成果として計量経済学の立場から、中條安芸子が論文「経済学における環境問題とリサイクル統計のあり方」(文教大学『情報研究』VOL.21,PP.117-126,1999年3月31日刊行)を発表した。この研究の貢献は廃棄物データなどの厚生省ほかの官庁統計を丹念に分析することにより、こうしたデータからリサイクル率をどの程度確実に把握しうるかという視点をうちだしたことである。即ち、政策効果を計価するための環境統計の開発がどの程度に進んでいるかを検証することを問題提起しており、現在の統計データの難点を克服するために「計測の一元化」をおし進めることを提案している。さらにマクロな環境指標として「環境・経済統合勘定」という分析手法をとり入れることも提案している。簡単にいえば複合的・多元的な差引勘定によって、効果と費用をはじきだそうとする手法であり、今後こうした統計が蓄積される筈であり、今後の方向性を示唆する研究である。 もう一つの成果は研究代表者である小坂勝昭の「企業の環境マネジメントと経営戦略」(小坂勝昭、椎野信雄,編著『社会学テキストブック』所収論文,1999年4月刊行)で、次年度の企業調査の準備のための基礎研究である。最近の環境保全型企業は経営戦略として「環境マネジメント」を経営の中核に設定し、IS0 14001取得を実現する方向に進んでいる。こうした実状を分析したものである。
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